CANDY TIME

2024年もよろしく!!

コサック愛に死す

2014.02.19 (Wed) Category : 特撮

(本文は2月20日に書いています)

You Tubeで公式配信中『バトルフィーバーJ』
今週、遂に初代バトルコサック = 白石謙作最期を遂げる第33話が配信されました。


(続きは後で書きます)



(ここからは2月23日に書いています)

まずはあらすじから。

パトロールをしていた謙作は、ドリルミサイルの開発をしている三村教授の家へと足を伸ばす。三村家で教授とその娘・まゆみ、教授の助手をしている神誠と和やかに話す謙作。
教授はミサイルが遂に完成したことを謙作に告げるが、それから程なくしてエゴスがやって来た。エゴスは密かに盗聴器を設置しており、ミサイル完成の時を待っていたのだ。
設計図を渡すことを拒否した博士は射殺され、神も腕を撃たれる。バトルコサックに変身した謙作がエゴスを追い払うが、設計図は奪われてしまった。
目の前で父が殺害されるのを目撃したまゆみは、ショックで倒れてしまう。

入院したまゆみを尋ねる謙作。そこにいると思われた神の姿は無く、代わりに彼から謙作に宛てた手紙が置いてあった。
射殺された教授と一緒にいたのに自分はかすり傷で済んでること、エゴスが現れたタイミングが良すぎたことから、神は国防省からスパイの嫌疑をかけられていたのだ。その事を承知で、神は疑いを晴らす為に自分の手で設計図を奪い返しに行くという。そして、自分の代わりに心に傷を負ったまゆみの傍にいてくれ、と謙作に頼む旨が手紙に書いてあった。

(続きは後で書きます)

(ここからは2月24日に書いています)

手紙を読んだ謙作は、国防省時代に先輩だった神と過ごした日々を思い出す。
その神の頼みということもあり、まゆみに気遣いの言葉をかける謙作だったが・・・

「帰って!」
「・・・いま、なんと言った・・・?」
まゆみに拒絶されてしまう謙作。
「人殺しは嫌いよ! 帰ってよ!」
「僕は人殺しじゃない! エゴスと戦っているバトルフィーバーの隊員なんだ!」
「殺し合いするんですもの、同じよ!」
困った謙作は何とか笑顔になってもらおうとするが―

「血の匂いがするわ・・・」

謙作はその言葉にショックを受け、頭からずっと離れなくなってしまった。


設計図を取り戻すため、各地を捜索するフィーバー隊。ドリルミサイルの完成を急ぐエゴス。
そんな中、京介と四郎は神と遭遇する。
2人が自分を捕らえるために来たと思ったのか、威嚇射撃をする神。
たまらず「探してたんだ」と説明する四郎。京介から「謙作から事情は聞いた」と聞き、神は無言で去って行った。


(ここからは2月26日に書いています)

数日が過ぎ、ようやく元気になったまゆみだが、1人寂しくシャボン玉で遊んでいた。
シャボン玉には、死んだ父親の顔が浮かぶから――
そのことを看護士から聞かされた謙作は、自分と同じ天涯孤独の身になったまゆみを放っておけなかった。同じ小学生のマサルを連れていったり、一緒に遊んだり。まゆみの寂しさが紛れるよう努める謙作。

未だドリルミサイルが完成していないエゴスの本部。
ヘッダー指揮官から「バトルフィーバーの捜索が一段と厳しくなった」と報告を受け、サタンエゴスは―
「ヘッダーよ! 敵は5人揃えば強力だが、1人の敵はたった五分の一の力だ!」


ようやく退院できたまゆみを連れ、2人で出かけることになった謙作。いざ出かけようとする謙作に、ロボット九官鳥の九太郎は「忘レ物!」と指摘。それは「武士ノ魂ジャ!」と言う。
とぼける謙作に、正夫も「強化服だよ!」と、携帯してないことを注意するのだが―

「アレ、クリーニングセンターに出してあるんだ。今日はいらないよ」

その言葉に驚き、詰め寄る4人。京介は「持ってけよ!」と声を荒げてまで言うが、謙作はまゆみの言葉を思い出してしまう。

「血の匂いがするわ!」

そして「ま、十分気をつけるよ。じゃあな!」と言って、指令室から出て行く謙作。 危険だと感じた正夫は、ケイコにコサックの強化服を用意して後を追うように指示する。


ダム湖を訪れた謙作とまゆみ。雄大な景色を見て喜ぶまゆみに、謙作も安堵の表情になる。

しかし、密かにエゴスの手の者が2人の後をつけていた・・・


(続きは後で書きます)


(ここからは2月27日に書いています)

飲み物を買って戻ってきた謙作が見たのは、サロメとイーグル怪人に捕らえられたまゆみの姿だった。強化服を持たず、人質を取られ、周囲に仲間もおらず、打つ手なしの謙作。それでもスキをついて、何とかまゆみを救うことは出来たが・・・

まゆみを庇った謙作に、カットマン達は容赦なく銃弾を浴びせた!?

凶弾に倒れた謙作。
サロメがトドメを刺すよう命じるが、そこへ現れた神が銃を乱射し、エゴスを追い払う。
「先輩・・・!」「動くんじゃない。後は俺に任せろ!」

コサックの強化服を持って、ケイコとトモコが駆けつける。瀕死の体ながら強化服を受け取るため、2人に駆け寄ろうとする謙作だったが・・・

力尽き、遂には地に伏した―

悲痛な声のケイコからの連絡を受け、現場に駆けつけるジャパンたち。
「ツイてねえよなぁ・・・」
仲間たちに囲まれた謙作は、横たわったまま呟く。
「お兄ちゃーーーん!」「マユミちゃん、楽しかったかい?」
まゆみの涙混じりの声を聞き、謙作は敢えて明るい声で尋ねた。
返事の言葉も出ず、必死で頷くまゆみ。
「・・・そりゃあ、良かった・・・」
謙作は泣き咽ぶまゆみを胸に抱きながら、今度は神に呼びかける。
「先輩・・・」
「しっかりしろ! 白石!」
「申し訳ない・・・。設計図は・・・」
「コサック、大丈夫だ! 俺たちがやる!」
ジャパンのその言葉を聞き、安心した表情を浮かべる謙作。

「あぁ・・・。カキ氷食いてえなぁ・・・。

 体中がカッカするぜ・・・。

 エゴスの野郎、今度会ったら承知しねえぞ・・・。

 今度会ったら・・・・・・・」

仲間たちに看取られながら、謙作は息を引き取った――


謙作の亡き骸にコサックの強化服を手向け、敬礼をするフィーバー隊。
神はコサックの強化服を手に取り、何処かに向かって歩き出す。

(お前の仇は、俺が討つ・・・。きっと俺が討つ・・・!! 見てろ白石!)


神が向かったのは、前々から怪しいと睨んでいた発掘作業場だった。以前訪れた時は証拠を掴んでない為か引き返したが、今の神に迷いはない。カットマンが扮する作業員たちに、躊躇なく銃を乱射する!!

神の前にイーグル怪人が現れた。一転ピンチに陥る神だったが、駆けつけたジャパン達に救われた。

「コサックの弔い合戦だ!!」「「「おう!!」」」
そう宣言するフィーバー隊を嘲笑うイーグル怪人。
「たわけ! 4人で何が出来る? 今日こそお前たちの息の根を止めてやるぞ! かかれ~~い!!」
配下に号令を下す怪人。
その時!!

「待て~~~い!!」

神がコサックのスーツを着て現れ、三度5人になったバトルフイーバー隊。
忌々しく思ったイーグル怪人は、弟であるイーグルロボを早々に呼ぶ。サロメはまだドリルミサイルの装置が完成していないと進言するものの、イーグル怪人は構わず「踏み潰せ!」と弟ロボに命令。

バトルフィーバーロボも到着して乱戦状態となる中、怒りのペンタフォースが仇敵・イーグル怪人を撃破!
ジャパンが操縦するバトルフィーバーロボは、武器を弾き飛ばされても怯まず拳で殴りつけ、更にイーグルロボの首を掴んで捻り回す。首が前後反対になったイーグルロボに電光剣・唐竹割りが炸裂し、戦いは終わった。


「「「「「謙作~~~!!」」」」」
夕日が浮かぶ空に響く声。十字架の前で敬礼するフィーバー隊が思い浮かべるのは、謙作の笑顔だった。

「バトルコサック = 白石謙作は、1人の少女の命を守るために壮烈な戦死を遂げたが、彼の遺志を継いで、ここに新しい戦士が現れた。
 その名は、神 誠。無口だが行動力のある、ニュー・バトルコサックである 」


(続きは後で書きます)

(ここからは3月6日に書いています)

という話で、実にハードな一篇でした。
初期のエピソード並み、いやそれ以上かも知れません。
謙作の退場を、「ヒーローの死亡」で描いたわけですから。
既にダイアン退場エピソードで「敵に正体がバレる」&「負傷する」というのをやっているとはいえ、あまりにハードな展開です。
逆をいえば、
ダイアン退場→エゴスがBFの正体探りに躍起に→マリアもバレたので、自分達から敢えて名乗る→エゴスの作戦がBFの個人や基地を直接狙うものになる
と来てたので、この展開になったのも充分あり得ることだったと言えるかも知れません。

「血の匂いがする」からという台詞も、生々しい怖さを感じました。
まゆみに「血の匂いがするわ」と言われた次の場面で謙作は手を石鹸を使って洗っているのですが、更に次の場面でケイコとこう会話してます。
「どうだ? どうだ、臭うか?」
「まだ気にしてるの?」
この何気ない会話で、手を洗うことを何回も、何日も続けていたであろうことが伺えます。

で、その強化服を持たなかったことが、謙作の死因となっていくわけです。
サタンエゴスは「1人になった時を狙え」と命じたわけですが、別にエゴスは謙作が強化服を持ってないことまでは気付いてなかったハズ。(謙作を狙ったのは、自分達の基地から離れた位置にいたことと、人質にできそうなまゆみと一緒だったからでしょうね)
この手の集団ヒーローものの原則は、「1人でも強いが、全員集まればもっと強い!」なわけで、別に1人だと半人前以下というわけではありません。(たまに1人の幹部や怪人に無双されることもありますが、ヒーロー側がそれをやることもありますし)
普段のコサックならピンチは切り抜けられたでしょう(実際、変身できない状態でも人質救出までは成功してます)から、コサックが負ける(死亡する)にはそれなりの理由が必要です。
だから強化服を持ってないという展開になり、その持ってない理由が「まゆみと共に過ごすのに、血の匂いがする強化服を持っていけなかった」となるわけです。

また、謙作の回想で育ての親である神父を目の前で地上げ屋に殺された過去が描かれ、まゆみに過剰に肩入れしてしまう気持ちもよく分かります。
そういえば、孤児だった謙作は鉄山将軍に引き取られたという設定があるそうですが、その設定も活かしたのでしょうね。
同じ初期設定の、「過去の記憶を失っている」は無かったことにされ、「熊に勝ったこともある」は活かされていたか分かりませんが(^3^;)

冒頭の三村親子とのやり取り、目の前で父が殺されたまゆみ、謙作の回想と、丁寧な描写があったので、謙作が今回の行動をしてしまった気持ちは充分伝わってきました。

(続きは後で書きます)

(ここからは3月10日に書いています)

丁寧な描写といえば、2代目コサックとなる神 誠の扱いもです。
冒頭で三村教授の助手として初登場するわけですが、謙作とトローリングに行く約束をしてたりして、2人が親しい仲だと分かります。その後、国防省時代の謙作の先輩だった、それも銃の腕なら謙作以上だということも分かり、今回出てきたこの男が只者ではないことが分かります。
実際、自分が疑われているという状況を冷静に受け止め、その上で身の潔白を証明する為に行動。自分を疑ってる側の人間に恨み言の1つも言わず、着々とエゴスの動きを掴み、間に合いはしなかったものの謙作とまゆみのピンチに駆けつけています。謙作が死んだ後は、彼の遺した強化服を持って1人エゴスのアジトへ向かい、そして2代目のコサックとなりました。
まさに最後のナレーションが語ったとおり、「無口だが行動力のある」男です。
謙作の最後の見せ場を描く一方、新しく登場したこの神がどれだけ魅力があるのか、それもちゃんと描かれていたと言えます。

なお、続く第34話は神が主役のエピソード。
多くを語らない神は、フィーバー隊のメンバーからいろいろと疑われます。
遂にはフィーバー隊を脱退するという神!?
実は、警察官だった弟を殺した闇将軍(セミキラー怪人)に近づく機会が訪れたのですが、個人の復讐にフィーバー隊を巻き込みたくなかったからです。
事情を知った正夫が神をフォロー。
セミキラー怪人を倒した後、事情を知ったメンバーは神の徹底した不言実行ぶりに驚く―
という感じで、神という新キャラがどういう人物なのかよく分かる、ハードな雰囲気のエピソードになってます。

(続きは後で書きます)


(ここからは3月13日に書いています)

あと今回の見どころとしては、険悪とは犬猿の仲だったロボット九官鳥の九太郎もあげられます。
いつもはお目付け役としてキツイ言い方をしている九太郎も、今回は謙作の気遣っているように感じられます。
正夫たちもそうでしたが、九太郎も謙作の行動に不安を感じていたのでしょうね。
2人(1人と1羽?)のやり取りも、今回で見納めとなりました(^_^;)


それから、今回の話のきっかけとなったドリルミサイルですが、結局エゴスは最後まで完成させることができませんでした。ヘッダーは24時間体制で開発をするよう促し、それが数日は続いたハズですが、それでも完成にこぎ着けることはなかったようです。
恐らく、設計図だけあっても、それを描いた三村教授がいなければ作れない代物だったのかと。
特撮番組でたまにあるパターンですね(^_^;)(盗んだ装置を取り付けられないショッカーとか、スーパー1の設計図を奪ったもののファイブハンドを作れなかったドクマとか)
結局設計図は戦闘終了後にを取り戻せたのか、それともエゴスの基地と共に失われたのか分かりませんが、フィーバー隊が特に話題にしてなかったので、もはや悪用されることはなくなったと取るべきでしょう。
教授自身が「完成まで10年かかった」とか言ってましたので、仮に設計図を持ち去っていたとしてもエゴスには作れない気がします(^u^;)


今回の重要キャラクターのまゆみはその後どうなったのか?
残念ながら、一切描写はありません。
謙作の思いを知って、悲しみに囚われていた心を解放できたのか? それとも、自分のせいでまた1人犠牲になったと、心を閉ざしてしまったのか?
前者であってほしい気もしますが、後者の可能性も充分あります。番組カラー的にもどっちもあり得るでしょう。
敢えて描かないことで、視聴者に考えさせるようにしたとか、どちらが正しいのかを決めなかったのだと思われます。

そして、まゆみが謙作に投げかけた疑問。
正義を守る為とはいえ、フィーバー隊も怪人やカットマン達を倒す = 殺している。
(怪人は得体の知れない生物っぽい描写もありますし、カットマンはミミズの化身みたいに描かれた描写もあってヒトとは違う存在みたいですが、設定が曖昧なので人間と同じなのかも知れません。あと、末端のエゴス信奉者は少なくとも人間のハズ)
どういうかたちであれ、命を奪い、その腕は血に塗れている。
フィーバー隊もエゴスと同じじゃないのか? 正義の為とはいえ、そもそも戦いが正義なのか?
幾つもの疑問が浮かんできます。
しかし、残念ながらその答えは描かれてはいません。
1つだけ分かっていることは、そのことに悩んでいる間もエゴスの魔の手が休むことなく人々を襲っていくということです。
戦うことに戸惑った張本人であり、一方でエゴスの犠牲者ともなった謙作本人は、最期まで闘志を燃やしていました。
何が正しいのか答えを出せなくても、エゴスの悪事から人々を守ることがバトルフィーバーの使命。
ラスト、夕日に浮かぶ謙作の笑顔に敬礼していたフィーバー隊は、彼が出せなかった答えを胸に、あらためて「戦うことの定め」を受け入れていたように思えました。


長くなりましたが、感想はこれで終わります。

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