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裁きの神

2015.01.29 (Thu) Category : ゆで(新作『キン肉マン』)

(本文は1月31日に書いています)

Web連載中『キン肉マン』新シリーズ
魔界で行われていた完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)との最終戦も、遂に決着が着きました。

故郷で戦うことになったアシュラマンは、主・悪魔将軍と因縁のある〝裁きの神〟を相手にいかに戦ったのか…?

話が単行本1冊分に及ぶ長さになったので、感想は2回に分けることにします(・o・)

前回の感想でも書きましたが、まずは完璧・陸式(パーフェクト・シックス)ジャスティスマンのおさらい。
ジャスティスマンこと〝裁きの神ジャスティス〟は、旧シリーズ『黄金のマスク編』でキン肉族に伝わる伝説の中でその存在が語られました。(単行本第16巻)
はるか昔、今シリーズのキーパーソンである悪魔将軍の前身ゴールドマンとその弟のシルバーマンは、「どちらが強い?」という子供の問いかけで意見が分かれ、やがて争うようになりました。
その2人の前に現れたのが、ジャスティス。彼の立ち合いの元、ゴールド・シルバーの兄弟は剣を持って勝負。
結果は互いの首を刎ねあうという凄惨なものとなりました。
(2人の被っていたマスクはキン肉族に託され、その恩恵でキン肉族は超人界で頂点に君臨するようになります。また、首だけになってもまだ弟への憎しみが消えなかったゴールドマンは、悪魔将軍となってシルバーマンが見守る正義超人達に闘いを挑むことになります)

ゴールドマンとシルバーマンに接点があり、今シリーズでは『キン肉マン』という作品の設定が隅々まで拾い直されていることもあって、そのうち何らかの形でジャスティスが出てくるとは思いましたが、最後の始祖という衝撃の登場の仕方となりました。
旧作では神扱いだったゴールドマンとシルバーマンが、実は「神に限りなく近い」完璧始祖だったように、ジャスティス…いや、ジャスティスマンも神ではなく完璧始祖でした。
もっとも、完璧超人以外の存在から見れば完璧始祖も超人の神もあまり違いはない、ということでしょう。


さて、ジャスティスマンが姿を現した時、彼は魔界を「宇宙の法的に許されぬ場所」と称し、アシュラ一族「不完全な地の主となるべく生まれてきた 偽りの下等なる王族」呼ばわりしてました。そう呼んだ理由も、試合開始前に語られました。

アシュラ一族歴史上初めて完璧超人を倒した下等超人であり、その敗れた完璧超人・ミロスマンジャスティスマンの弟子だと言います。
もちろんアシュラマンもミロスマンのことは承知で、弟子の敵討ち来たのか? と返します。
完璧超人のルールに従い、ミロスマンが敗れたのは完璧と呼ぶには実力が足りなかっただけと、その点は責めないジャスティスマン。しかし、他に許せないことがありました。
それは、敗れたミロスマンの両腕をアシュラ一族が奪ったこと。元々は一般の超人と同じ2本腕だった一族は、ミロスマンの腕を奪うことで魔界の頂点に上り詰めるほどの栄華を極めたと言います。
「なんのことやら?」とトボけるアシュラマンですが、どう見ても何か知ってそうな顔(^_^;)

完璧超人に勝つくらいだから、もともとその祖先は実力が高かったのだと思われますが、腕を奪ったことが繁栄の決め手になったということはミロスマンの腕には何か特別な力でもあるのでしょうか?
単に腕が倍になって、出来ることが増えて有利だから――ぐらいの理由だったりして(^u^;)


魔界は、ゴールドマン(後の悪魔将軍)が(後に金閣寺が建つ地にあった)ゴールドキャッスルの次に作った本拠地。その環境は、ジャスティスマン曰く「超人墓場に似せて作った」「無法かつ不完全極まりない王国」そうです。
…今まで魔界ってロクに描写が無く、たまに出てきてもアシュラ一族の城の中ばかりだったので、今回初めて全体像が分かりました(^^;)
それはともかく、
魔界が完璧超人の土地に似ており、そこを治める王族が完璧超人の腕の恩恵で繁栄しているという事実。ゴールドマンがやったことは、単に「あやつ」と始祖たちが行ってきたことを別の地、別種族で「再生産」したに過ぎない。
結局、ゴールドマンが目指していたこと夢物語に過ぎないと指摘するジャスティスマン。

そして「いたずらに災厄の種を まき散らし拡散させただけ」ということで悪魔・正義の両陣営の大将同士(ゴールドマンとシルバーマン)を呼び出し、2人に首を斬り合わせることで「再びこの地に秩序をもたらした」と言います。
例の「天上兄弟ゲンカ」ですが、旧作での内容と似ているようで、微妙に感じが変わってますね。歴史的事実が言い伝えと食い違っているなんてことはよくあることです。(ましてや、おとぎ話的な伝わり方でしたし) とりあえず、クソガキ子供の他愛ない質問を真に受けて、どっちが強いか争う大人気ない兄弟神ではなかった模様(^3^;)


話は前後しますが、一連の話をしている最中にジャスティスマンは戦闘モード(?)に変身。
伝説に出てくる〝裁きの神〟の姿(ラーメンマンに酷似のシルエット)から、大幅に姿が変わってしまいました(°o°;)!?
いや、コレはコレで強そうなのですが、長年ラーメンマン系のシルエットだったもんですから、その形を残したまま戦ってほしかったというか(^_^;)


相手が〝裁きの神〟と知り、予想外の大物の登場に戦慄を覚えるアシュラマン(読者もだよ!)でしたが―
「それでこそ私が闘いに出た意義があるというもの」
と、果敢に立ち向かうことに。


アシュラマンの合図で、この試合は各地に中継されることになりました。例によって、巨大モニターで相互中継になる模様(^^;)
これは各地に散った仲間たちの状況確認の意味もあったのですが、なんとジャンクマンがいる超人墓場とも繋がりました(°o°;)!? 大ダメージを受けたジャンクマンでしたが、少しは回復したようです。よかった…(T_T)

ニンジャは既に去っていたものの銀閣寺とも繋がり、これによりスグル達は魔界でアシュラマンが試合することを知ります。(あと、ジャンクマンが超人墓場で勝ってたことも)
テリーマンが何故こんなことをするのかと尋ねたですが、アシュラマンは不可侵条約を破棄したのは事情が変わったから約束破りは悪魔の十八番だと取り合わず。
それでもテリーは疑問の言葉を次々に投げかけるのですが、アシュラはそれを一喝。代わりに、今から戦うジャスティスマンこそ「太古に〝裁きの神〟と呼ばれた伝説の男」だと教え、この男がいたから全ての超人の進歩は数万年単位で遅れたと言い放ちます。悪魔にしろ正義にしろ、指導者を失ってしまったからでしょうね。
その借りを返すことこそが、新たなる時代の超人の代表として、超人界の新たな王としての使命――そう言って、アシュラマンは〝裁きの神〟に襲い掛かります。

「阿修羅六道蓮華!!」
アシュラマンの新必殺技が炸裂! ようは6本の腕を巧みに使った連続パンチなので、これまでも名前を言わなかっただけで使っていたのかも知れませんが(^^;)>
『Ⅱ世』で初披露した波羅密多ラリアットもそうですが、仏教系ネーミングがいい感じです(^^)

で、そのパンチですが、ジャスティスマンは事もなく捌きます。(さすが〝捌き(さばき)の神〟などと、馬に蹴られそーなダジャレは言わないように)
逆にアシュラマンの6本の腕を使ったガードに対しても、僅かに遅れる腕があることを見抜いて、攻撃をヒットさせます!

「六本の腕が常に有利だという考え自体が 下等超人の不完全なる発想の まさに典型!」

アシュラマンのアイデンティティを全否定する発言!?
早くも実力差が如実に表れました。

ジャスティスマン曰く、6本の腕は確かに有利な点も多いがそれ故に弱点にもなりやすいそうです。だから下等超人ならともかく、冷静な判断ができる完璧超人には恐るるに足りない。
アシュラマンは前述の波羅密多ラリアット(3本の腕を絡めて巨大な腕にしたラリアート)を繰り出すのですが―
「1本の腕より3本の腕で行えば威力は増して なんでも通用すると思い込んでしまうその発想」
そう言って、ジャスティスマンは大木脇固めを仕掛けます。
「こうして3本まとめて料理すれば そのダメージも3倍だ」
これが先程言っていた「弱点」です。
まあ3倍のダメージを与えるのは6本の腕を物ともしないジャスティスマンだから出来る芸当でしょうが、腕が多いことを「当たり判定箇所が多い」とか「ダメージを与えられる箇所が多い(痛点・急所が多い)と解釈すれば、他の超人でも攻略の糸口になりそうです。

ジャスティスマンは対等な2本の腕同士での戦いを呼びかけますが、アシュラマン王族としてのプライドでそれを拒否。今度は全ての腕を背中側に回して、動きを読まれないようにするのですが…

「わかるのだよ 私にはどの腕で おまえが攻めてこようとしているのか」

なんと、そこまでしても動きを読まれた!?
その理由って、ひょっとして…

「教えてやろう それはな… この腕には わが弟子ミロスマンの遺伝子が 今なお生き続けているからだ」

あ、やっぱり(^^)
俺、ゆで漫画のこういう裏切らない展開、大好きだぜ♪

しかしテリー戦といい、サタンクロス戦といい、アシュラは動きを読まれてばっかりだな…(-_-;)


「今こそ何万年とおまえたちに貸していたこの腕 我ら完璧超人のもとに返してもらおうか!」
〝裁きの技〟、ジャッジメントクラッシュとジャッジメントツイストで、アシュラマンの腕2本をもぎ取るジャスティスマン!?

反撃とばかりアシュラは竜巻地獄を繰り出すのですが、その威力は低下しており、ジャスティスマンは片手で打消しました。
(序盤に放った時はタービンストームという技で消したのですが、それを使うまでもないということなのでしょう)

そしてジャッジメントアヴァランチャーで、今度は2本の腕をもぎ取ります。
これでアシュラマンに残る腕は後2本…

大苦戦ですが、自分よりも強い相手に出会えたことを嬉しく思うアシュラ。繰り出す技は―

「阿修羅稲綱落としーーーっ!!」

出ました、アシュラの必殺技!!
テリーも「うまい! あの技なら 腕のダメージも関係ない!」と絶賛!
ちなみに、ヒザの骨が出てきて相手の足をフックするという『Ⅱ世』ver.になっており、その変化にスグルもビックリ。ブロッケンは「悪魔も進化しているのだ」と評します。こういう時代設定がよく分かる描写、いいですね♪

ところが、6本腕でないと阿修羅稲綱落としは本来の威力を発揮できないようで、ジャスティスマンは逆立ちして回避。まあ体重やバランスの取り方が変わってるわけですしね。
ちなみに、ウォーズマン曰く「オレの計算でも おそらく半減」。この人の計算式って、ジャンプで2倍とか友情パワーの計算が有名なので、まともに計算してるっぽいのは珍しいです(^_^;)

切り札も通じず、弱気になるアシュラマンでしたが、
「まだだ! アンタの力は まだそんなもんじゃないだろう!」
バッファローマンが檄を飛ばします。昔のアシュラマンは、バッファローマンを何度も完封し(スゲェ…)、7人の悪魔超人たちを幾度も恐怖で震え上がらせてきたそうです。
バッファ(シリーズの大ボス)とアシュラ(次シリーズの最強から2番目)ってどっちが強いのかよく分からないのですが、「黄金のマスク編」まではアシュラの方が格だけでなく実力も↑だった模様。

バッファローマンの言葉を受け、気合を入れ直すアシュラ。

(死んだ仲間… 悪魔の力… 闘いの意味…)

「そうか… その手があったか…」

何か思いついたのかアシュラマンは、ジャスティスマンに攻撃を仕掛けますが、誤爆して残った腕も次々と失います!? ジャスティスマンは対等な勝負を望んでいたので残った2本をもぎ取るつもりはないというのに、無謀な攻撃で1本残らず失ってしまう失態…

しかしこれはアシュラマンの作戦!
ミロスマンの記憶の残る腕は全て失いましたが…

「ここからは… きさまの知らない… 現代の悪魔超人の… 真の恐怖を知ることになるだろうーーっ!」

アシュラマンに6本の腕が生えたあぁぁぁーっ!!?

その腕は、(右側上から順に)プラネットマン、ステカセキング、アトランティス (左側上から順に)スプリングマン、スニゲーター、ミスターカーメン!!
死んだ悪魔超人たちの腕です!!
魔雲天だけいないのは、谷底に消えて生死不明だけどまだ生きているということなのか? 単に6本で充分だからか?(^3^;) でも、魔雲天抜きでも数がちゃんと合ってるのが上手いです。(プラネットマンの人面プラネットの時もそうでしたね)
惜しいのは、プラネットとステカセの配置が逆だったら、7人の悪魔超人の4人の配置が旧作と同じになるんですよね。まあその時はステカセとスプリングの腕はすぐ引きちぎられたし、今回はBHと魔雲天はいないから、アトランティスとカーメンの配置が合ってるからいいかな?(^^)

しかし、旧作では処刑した配下達(と対戦相手のテリー)の腕を奪うという恐怖の技だったのが、今作では仲間の遺してくれた腕を借り受ける友情の技になっているというのが絶妙ですね。もちろん、この展開になるまでに、元は敵キャラでしかなかった悪魔たちが魅力的なキャラになったという点も大きいです。


長くなったので、一度ここで区切ります。
はたして、アシュラの反撃なるか…?

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