カレーの超人
2016.10.04 (Tue) | Category : ゆで(新作『キン肉マン』)
(本文は10月15日、18日、20日、21日に書いています)
10月5日に発売されたグランドジャンプ No.21に『キン肉マン』の特別読切りが掲載されました。ウルフマンの引退エピソード以来、久しぶりの読み切りです。
今回の主役は、なんとカレクック!?
スグルの公式戦初の対戦相手であり、その見た目と名前から知名度は極めて高い超人。
一方で、ラーメンマン、ブロッケンマンと並ぶ残虐超人と言われながら、いざ試合が始まってみると見た目通りのコミカルな印象の方が強かったです。
そんなカレクックですが、ゆで先生にもインタビューで「カレクックは実力派」、「一度じっくり描いてみたい」などと言われており、その機会が遂に訪れました。
これが掲載号。
表紙にデカデカと載ってますが、例によってスグルは登場しません(^^;)
10月5日に発売されたグランドジャンプ No.21に『キン肉マン』の特別読切りが掲載されました。ウルフマンの引退エピソード以来、久しぶりの読み切りです。
今回の主役は、なんとカレクック!?
スグルの公式戦初の対戦相手であり、その見た目と名前から知名度は極めて高い超人。
一方で、ラーメンマン、ブロッケンマンと並ぶ残虐超人と言われながら、いざ試合が始まってみると見た目通りのコミカルな印象の方が強かったです。
そんなカレクックですが、ゆで先生にもインタビューで「カレクックは実力派」、「一度じっくり描いてみたい」などと言われており、その機会が遂に訪れました。
これが掲載号。
表紙にデカデカと載ってますが、例によってスグルは登場しません(^^;)
話の構成としてはまあ、ベンキマンの話とだいたい一緒。ボクらの知ってる「あの超人」は昔は別の名前で呼ばれており、戦いの中で覚醒して勝利を掴む、というもの。
しかし、もともと正義超人なのか残虐超人なのかが曖昧な不可思議な存在で、その一方で自国の観客から歓声を受ける場面もあったベンキマンは、新たな英雄の誕生という感じのラストでしめられました。それに対し旧作の初登場の段階で生粋の残虐超人だったカレクックは、勝利を掴んだもののあまりに恐ろしい戦いぶりに人々から拒絶されるという物悲しいラストシーンとなっています。
今回カレクックの本名が シン である事が判明。格闘術は見事なものの荒々しく、激昂し易い性格もあって免許皆伝を許されてない若き超人として登場しました。
そんな彼は師匠のアジャンタから、1年の間〝怒り〟を我慢するように命じられます。
ちなみに彼らの流派「頭載格闘術(マーラレスリング)」は、〝花冠(マーラ)〟と称して食べ物を頭の上に乗せることで自らの力を極限まで引き出すことができる、正義の流派。アジャンタ師匠はナン、周りにいた兄弟子(師範?)達はタンドリーチキンや肉の串焼き(シークカバブかな?)を頭に乗せてます。カレクックのデザインありきの設定ですが、旧作でもスグルに頭上のカレーを破壊された際に慌てて皿を修復、使い物にならなくなったら観客が食べてたいろんな食べ物を奪って次々に頭に乗せてたので、何となくそんな設定はあるんだろうなとは思ってました。
どっちかというと、「カレクック個人の特殊能力じゃなかったのか!?」ということにビックリです(^^;)
それで師匠は、もし1年後の修行を終える日までに禁忌の〝怒り〟をあらわにし、勝手に頭に何かを乗せたら 破門 だと言い放ち、特に脳天がしびれるほどの辛さを持つ怒りの象徴である〝アレ〟を載せてはいかんと念を押します。
〝アレ〟っていうのはまあ後述しますが、ご想像どおりです(^o^;)
旅に出たシンは、ある街の市場で美しい女性ミーナと出会います。
ところが、その市場は租税を支払えとやって来たケンブリッジマン一行によって蹂躙。
暴挙を見て立ち上がるシンでしたが、師匠の言葉を思い出して怒りを抑え、無抵抗のままケンブリッジマンにボコボコにされてしまいます。
目が覚めるとそこはミーナの家で、彼女や市場の人達に手当をされた事を知ります。
ともあれ、後一日が怒りを抑えられれば免許皆伝を貰える。
期待に胸を含まらせるシンでしたが…
翌日、市場にまたもケンブリッジマン一行が襲来。ミーナが祖父と一緒に経営しているカレー屋にあらぬ疑いをかけ、一蓮托生と称して市場を自分が取り仕切ると宣言します。
手始めにミーナの店を部下たちと共に破壊し、抗議してきたミーナに手をあげるケンブリッジマン。それを目の当たりにしたシンは、またも怒りを抑えようとしてる間にケンブリッジマンの配下に棒で打たれます。
地面に倒れたシンの目に映った物は、ミーナの店に並んでいた カレーライス でした。
何で本場のインドなのに日本風のカレーライスを置いてるのかは気にするな。あれだよ、日本の寿司屋にも、海外で生まれた寿司ネタを置いてるトコあるじゃん。そんな感じだよ、きっと。
ともかく、この後の展開の都合もあるんだよ!
シンはカレーを見て、師匠の警告の言葉を思い出します。
アレ(カレー)を載せたら人並み外れた強さが生まれるが、同時に頭載格闘術の道から外れてしまうだろうと。
しかしシンは―
「許して下さい 師匠!
私は
こいつらが 許せない!!」
そう叫ぶと、シンはミーナのカレーライスを頭に乗せます。
次の瞬間、真の全身は光に包まれ、目つきは冷酷なものに変わります。
あっという間に配下をのしたシンを見て、むしろ面白いとばかりに挑みかかってくるケンブリッジマン。しかし、シンの巧みな体術とカレーを顔面に叩きつける反則攻撃、そして鍛えあげた胴体を容易く切り裂く蹴りを受け、あっという間に劣勢に。
そんなケンブリッジにトドメを刺すためにシンが放ったのは、上空からの飛び蹴り、チャルカステイング!! その必殺の一撃はケンブリッジの胴体を貫通する程で、シンの体は返り血に包まれます。
悪党を倒し、立ち上がるシン。
しかし市場の人々も、そしてミーナも、返り血塗れのシンを見て、恐れおののきます。
もう取り返しがつかないことを悟ったシンは―
「フフフ…頭にカレーを載せた外道 〝カレクック〟 か…
悪い響きではない…」
そう自嘲的に笑うと、人々の前から去って行くのでした…
そんな感じで、ゆで先生らしくじっくり読ませる手堅い1エピソードになってるのと同時に、ツッコミどころも多いのもまた嬉しいお話。というか、ギャク要素いっさい無しで雰囲気も明るいとは言えないのに、それでも笑いどころっぽいトコがあるゆでマンガって最高(^u^)v
個人的にカレクックって、もっと老獪な戦法を使いそうなイメージなのですが、この話のカレクックはまだ青年超人だからか、見た目もハデな技を繰り出しまくってます。スグルと戦った時は超人年齢40歳(という設定で、連載終了後に発売された愛蔵版掲載のデータに載った)なので、残虐超人としての道を進むに従い、ハデな技よりも残虐技でじわじわと仕留めるようになっていったのかな? まあカレクックにも必殺技があった事が分かったのが、個人的に今回最大の収穫ですけどね。
この本文を書くのが遅くなったので掲載号はもうお店に並んでいませんが、単行本に収録されたら是非読んでみてほしいですね。
以上、「キン肉マン 超人列伝 カレクックの巻」でした。
しかし、もともと正義超人なのか残虐超人なのかが曖昧な不可思議な存在で、その一方で自国の観客から歓声を受ける場面もあったベンキマンは、新たな英雄の誕生という感じのラストでしめられました。それに対し旧作の初登場の段階で生粋の残虐超人だったカレクックは、勝利を掴んだもののあまりに恐ろしい戦いぶりに人々から拒絶されるという物悲しいラストシーンとなっています。
今回カレクックの本名が シン である事が判明。格闘術は見事なものの荒々しく、激昂し易い性格もあって免許皆伝を許されてない若き超人として登場しました。
そんな彼は師匠のアジャンタから、1年の間〝怒り〟を我慢するように命じられます。
ちなみに彼らの流派「頭載格闘術(マーラレスリング)」は、〝花冠(マーラ)〟と称して食べ物を頭の上に乗せることで自らの力を極限まで引き出すことができる、正義の流派。アジャンタ師匠はナン、周りにいた兄弟子(師範?)達はタンドリーチキンや肉の串焼き(シークカバブかな?)を頭に乗せてます。カレクックのデザインありきの設定ですが、旧作でもスグルに頭上のカレーを破壊された際に慌てて皿を修復、使い物にならなくなったら観客が食べてたいろんな食べ物を奪って次々に頭に乗せてたので、何となくそんな設定はあるんだろうなとは思ってました。
どっちかというと、「カレクック個人の特殊能力じゃなかったのか!?」ということにビックリです(^^;)
それで師匠は、もし1年後の修行を終える日までに禁忌の〝怒り〟をあらわにし、勝手に頭に何かを乗せたら 破門 だと言い放ち、特に脳天がしびれるほどの辛さを持つ怒りの象徴である〝アレ〟を載せてはいかんと念を押します。
〝アレ〟っていうのはまあ後述しますが、ご想像どおりです(^o^;)
旅に出たシンは、ある街の市場で美しい女性ミーナと出会います。
ところが、その市場は租税を支払えとやって来たケンブリッジマン一行によって蹂躙。
暴挙を見て立ち上がるシンでしたが、師匠の言葉を思い出して怒りを抑え、無抵抗のままケンブリッジマンにボコボコにされてしまいます。
目が覚めるとそこはミーナの家で、彼女や市場の人達に手当をされた事を知ります。
ともあれ、後一日が怒りを抑えられれば免許皆伝を貰える。
期待に胸を含まらせるシンでしたが…
翌日、市場にまたもケンブリッジマン一行が襲来。ミーナが祖父と一緒に経営しているカレー屋にあらぬ疑いをかけ、一蓮托生と称して市場を自分が取り仕切ると宣言します。
手始めにミーナの店を部下たちと共に破壊し、抗議してきたミーナに手をあげるケンブリッジマン。それを目の当たりにしたシンは、またも怒りを抑えようとしてる間にケンブリッジマンの配下に棒で打たれます。
地面に倒れたシンの目に映った物は、ミーナの店に並んでいた カレーライス でした。
何で本場のインドなのに日本風のカレーライスを置いてるのかは気にするな。あれだよ、日本の寿司屋にも、海外で生まれた寿司ネタを置いてるトコあるじゃん。そんな感じだよ、きっと。
ともかく、この後の展開の都合もあるんだよ!
シンはカレーを見て、師匠の警告の言葉を思い出します。
アレ(カレー)を載せたら人並み外れた強さが生まれるが、同時に頭載格闘術の道から外れてしまうだろうと。
しかしシンは―
「許して下さい 師匠!
私は
こいつらが 許せない!!」
そう叫ぶと、シンはミーナのカレーライスを頭に乗せます。
次の瞬間、真の全身は光に包まれ、目つきは冷酷なものに変わります。
あっという間に配下をのしたシンを見て、むしろ面白いとばかりに挑みかかってくるケンブリッジマン。しかし、シンの巧みな体術とカレーを顔面に叩きつける反則攻撃、そして鍛えあげた胴体を容易く切り裂く蹴りを受け、あっという間に劣勢に。
そんなケンブリッジにトドメを刺すためにシンが放ったのは、上空からの飛び蹴り、チャルカステイング!! その必殺の一撃はケンブリッジの胴体を貫通する程で、シンの体は返り血に包まれます。
悪党を倒し、立ち上がるシン。
しかし市場の人々も、そしてミーナも、返り血塗れのシンを見て、恐れおののきます。
もう取り返しがつかないことを悟ったシンは―
「フフフ…頭にカレーを載せた外道 〝カレクック〟 か…
悪い響きではない…」
そう自嘲的に笑うと、人々の前から去って行くのでした…
そんな感じで、ゆで先生らしくじっくり読ませる手堅い1エピソードになってるのと同時に、ツッコミどころも多いのもまた嬉しいお話。というか、ギャク要素いっさい無しで雰囲気も明るいとは言えないのに、それでも笑いどころっぽいトコがあるゆでマンガって最高(^u^)v
個人的にカレクックって、もっと老獪な戦法を使いそうなイメージなのですが、この話のカレクックはまだ青年超人だからか、見た目もハデな技を繰り出しまくってます。スグルと戦った時は超人年齢40歳(という設定で、連載終了後に発売された愛蔵版掲載のデータに載った)なので、残虐超人としての道を進むに従い、ハデな技よりも残虐技でじわじわと仕留めるようになっていったのかな? まあカレクックにも必殺技があった事が分かったのが、個人的に今回最大の収穫ですけどね。
この本文を書くのが遅くなったので掲載号はもうお店に並んでいませんが、単行本に収録されたら是非読んでみてほしいですね。
以上、「キン肉マン 超人列伝 カレクックの巻」でした。
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