決着…!?
2015.11.12 (Thu) | Category : ゆで(新作『キン肉マン』)
(本文は11月23日に書いています)
Web連載の『キン肉マン』の感想です。
強敵ジャスティスマンを前にしても、諦めることなく戦うテリーマン。
しかし、遂に「審判」の時が訪れる。
長かった戦いの結末は、はたして――!?
Web連載の『キン肉マン』の感想です。
強敵ジャスティスマンを前にしても、諦めることなく戦うテリーマン。
しかし、遂に「審判」の時が訪れる。
長かった戦いの結末は、はたして――!?
というわけで、テリーマンVSジャスティスマンの続き。
アシュラマンの竜巻地獄をリスペクトした、テリーマンの新技・テキサスツイスター!
とっさにこんな技を思い付けたのも、アシュラの仇討ちに為に来たという信念が頭にあったのが大きいのでしょう。
テリーがこんな技を出すとは予想外だったようで、流石のジャスティスマンも吹っ飛ばされます。
何をやっても効かない反則的キャラではなく、こういう効く時はちゃんと効く方が読んでて面白いです(^^)
続けざまにもう1発ツイスターを放つテリーですが、そこはそれ。さすがはジャスティスマン。
同じ手を喰らう程、甘くはありません。ツイスターを手刀で切り裂きます。
まあ本家のアシュラの竜巻地獄も、二度目は通じませんでしたからね。(あっちは威力が落ちてたというのもありますが)
しかし、技を破られるのはテリーも承知済みでした。
「この瞬間を 待っていたぜ」
この難敵に奇策は二度も通じないと考え、ハナから目くらましにして、その後の技に繋げるつもりだったのです。
この行動に、ジャスティスマンも驚きの声をあげます。
何より驚いていたのは、
「その短い間に 私の避ける位置まで 計算して…!?」
フェイント自体はあり得ると思ってたのかも知れませんが、的確な位置取りまでされるとは思ってなかった模様。
しかし、テリーは言います。
計算なんかしておらず、全部「カン」だと。
とっさの思い付きの技からの連携を組み立てる一方で、細かいトコは勘で行動。
知性派っぽい印象がある一方で、熱血漢な面もあるテリーらしいです。
テリー曰く「見事大当たり!」な状況になりましたが、コレもテリーが勢いで流れを引き寄せたと言っていいでしょう。
そして、放たれる一撃は
「食らいやがれーーっ! テリーマン渾身の」
「カーフ・ブランディング(仔牛の焼印押し)ーーーーッ!!」
テリーのキメ技がここに炸裂!!
しかし…
「お前は さっきの私の試合を 見ていたのだろう?」
「一体…何を 見ていたのだ」
そう。これほどの技をもってしても、硬度10を誇るジャスティスマンの頭部を砕くことは出来ませんでした。
テリーのライバルのアシュラマンのブラッドユニット阿修羅バスターが通じなかったのと同じく。
「感情 執念 気合 お前たちが見せる 奇跡的な力には 私も時々驚かされる」
「だが…そんなものを 込めた程度で 私の頭が 砕けると思ったのなら…」
「思い上がりも 甚だしい」
〝下等超人〟達の感情が見せる力を認めつつも、自らの完璧さの前では無力だと指摘するジャスティスマン。
絶望的な状況でもいまだ輝くテリーの両肩の星を「忌々しい」と言い放ち、もう一度奇跡を起こしてみせろと、ジャッジメント・アヴァランチャー!!
今度こそテリーの両腕を砕きます。
ジャスティスマンが徹する、いつなんどきもどんな状況にも対応できる磐石の構え。
それを前にしては〝奇跡〟などという、所詮は不確かなものは通じない―?
「やはり ゴールドマンの 求めたものは… 幻想にすぎな――」
その先を言わせないように、ジャスティスに頭突きを浴びせるテリー。
(しかしアシュラ戦でもそうでしたが、目の前の相手よりゴールドマンのことばかり気にしてますね、ジャスティスさん(^^;))
「お前らは 自分たちの 正しさが 100%で あることしか 認めようとしない!」
「だが完璧ってのは そういうことなのか?」
「人ってのはなあ… 自分の間違いを 認めて どこまでも 完璧を目指して いくもんじゃ ねぇのかよ!」
強大な敵を前にして、それでも屈することなく自らの信念を叫ぶテリー!
かつてのヘル・ミッショネルズ戦でもそうでしたが、こういう時のテリーはとにかくカッコいい!!
強者の理屈は、強さを証明できてるから筋が通ってるように見える。
しかし、それがすべてではない。
間違いをおかす時は誰にでもある。
そして、強者でない者たちにも、自分たちの考えがある。
もし完璧というものがあるとすれば、それは不変的なことではなく、いろんなものと触れ合って、その度に形を変えていく。
物事の考え方の理想であるとともに、他者と分かりあって友となっていく正義超人のイデオロギーそのものですね。
そんな感じで必死に訴えるテリーでしたが、ジャスティスは一言、
「それは この私に… まず勝ってから 言うべきことだな」
ジャスティスマンの考え方なら、そうなるのでしょうね。
そしてジャスティスは、最後の裁きの技を仕掛けます!?
「逃げろ テリーーーッ!」
スグルの絶叫が響く中、 完璧・陸式の奥義が発動!!
「ジャッジメント・ペナルティーーッ!!」
ここまでが11月2日の配信分。
テリーの猛攻や訴えが見応え充分でしたが、敵があまりに強すぎる(>_<)!?
コレ、どうやって脱出するんだよ!?
あ! 空中に舞ってる技だし、アシュラ戦で見せた玉砕ドロップが出るのかな?
などと思ってました(^^;)>
(ここからは11月27日に書いています)
続いて、11月9日配信分。
ジャッジメント・ペナルティは、正に完璧な技。
ホールドされている箇所はガッチリ固められていますし、そうでない箇所もあるものの、そこは事前に打ち砕かれています。
ジャスティスマンの技の組み立て方は、他の裁きの技で腕や脚を砕いて抵抗力を奪った後、最後にジャッジメント・ペナルティで頭部を砕くというもの。
完璧超人らしい、一部のスキもない流れです。
…もっとも、他の技を抜きにしていきなりジャッジメント・ペナルティを仕掛けたとしても、脱出するのは並大抵のことではありませんし、そのダメージで殆んどの超人はマットに沈むでしょうけどね(^^;)
(将軍の「地獄の九所封じ」→「地獄の断頭台」と似た感じですね。最終技の威力がスゴ過ぎる…)
そんな技に捉えられ、もはや脱出不可能かと思われたテリー。
しかし、テリーはそれでも諦めません。
両肩の星がまたも光りだしたかと思うと、砕かれた左腕を動かせるようになりました。
そしてテリーの取った行動は、ジャスティスへの抵抗ではなく、自らの左脚を殴打すること。
これはまさか…!?
一方、技を仕掛けているジャスティスマンは、そのテリーの行動を見て不可解そうな表情を浮かべていました。
そうこうしてる間にも、2人の超人は落下していき、そして―!?
「有罪(ギルティ)ーーッ!!」
キャンバスに頭部を叩きつけられ、最後の抵抗行動の結果義足もはずれ、見るも無残な姿となったテリーマン。
正義超人・テリーマン、ここに敗北――
…と誰もが思い、対戦相手のジャスティスマンもリングを去ろうとした、その時!?
チッ チッ チッ
「ヘイ ボーイ!」
「せ… 正義の魂を」
「からかっちゃ いけないぜ!」
テリーマンは、生きていたッ!!!!
そしてこのセリフは、テリーマンが初登場した回を思わせる台詞です!!
「ハッハハハ ボーイ おとなを からかっちゃ いけないよ!」
あの頃のテリーは平和を守るが金も取るというビジネスライクな超人で、「パパを助けて」となけなしのお小遣いを出してきた少年を足蹴にするヤなヤツでした。
(誤解してる人も多いですが、直後にスグルに殴られて考えを改め、以後一切こんな考えはしてません。改心するところまで含めて初登場回で描かれています。よくあるパターンの、さんざん悪事を働いてきたのに、読者人気が高かったから味方側になったキャラなんかとは根本的に違い、イヤなヤツだった場面は殆んどありません)
そんなテリーの迷台詞でしたが、似た感じのセリフなのに今回のはまるで印象が違います。前回テリーが言ってたように、間違ったことに気づいたならそれを直していけばいい。まさにその言葉どおり、テリーは自分の考えを改め、正義超人として戦うようになっているからです。
だからこそ、自分よりもはるかに強く、悠久の時を生きてきた敵をあえて〝ボーイ〟呼ばわりすることで、尽きることない闘争心をアピールしたのでしょう。
自分のファイティングスピリットが死なない限り、この闘いは続くと言うテリー。
見かねて、「もういい あとは 私に任せろ!」と叫ぶスグル。
いや、待て。
その前にサンちゃんの出番だぜ?(^_^;)
しかしテリーはスグルに代わってもらうつもりもなく(むろんサンちゃんにも)、闘いの続きをするようジャスティスマンに促します。
そんなテリーに向けて、ジャスティスマンは言います。
「〝ダブル・ジョパディ〟 という言葉がある」
〝ダブル・ジョパディ〟とは?
「二重処罰の禁止」
「何人も 同一の罪について 重ねて処罰を 受けることが あってはならない」
とのことです。
で、ジャスティスマンは裁きの技を繰り出したわけですが、その結果、テリーは何とか耐え抜きました。
ジャスティスマンとしては、もう一度処罰をする気はないらしく、
「つまり お前はもう 無罪放免」
「!?」
テリーの方はわけが分からないって感じなのですが、ともかくジャスティスマンはテリーの何としても生き延びようとした行動を評価した模様。
そして、今なお戦いを続けようとするテリーに
〝光のダンベル〟を渡しました!?
始祖が、自分の所有するダンベルを対戦相手の手に渡す。
その意味は―!?
「この試合 お前の 勝ちだ」
!!!!?
なんとジャスティスマンは、テリーに勝ちを譲りました!!!?
つまりは、試合放棄!!
この結果に劇中の人々も驚いていましたが、読者である我々も同じです!!
だってテリーは、ジャスティスに決定的なダメージを与えてないじゃん!
いや、ジャスティスの方からすれば、自身が繰り出した裁きの技で仕留められなかったということで納得はしてるんでしょうけど。
相手を倒して決着が着く通常の試合とは違ってきてはいましたが、テリーが何とか勝利条件を満たしたというより、ジャスティスが自分の勝利条件を満たせなくなったから勝ちを譲ったって印象の方が強いなぁ…
何というか、実力が上の敵を相手にして、勝ちを譲ってもらうとか、「勝ったけど相手の方が強かったよね」ってパターンはバトル漫画ではよくあります。同じジャンプ漫画の『聖闘士星矢』だと、「十二宮編」なんかで顕著でした。
未熟な主役側が「目的を達成した」というかたちで勝利を掴む一方、格上の敵側は「実力では上だった」という締め方なので、双方の株が落ちない、読んでて気分がいいパターンです。
ただ、『キン肉マン』みたいな明確な試合形式の闘いだと、どうもモヤモヤしてしまいますね。せめてカーフ・ブランディングでジャスティスの頭部にダメージを与えることが出来ていたら、まだスンナリ納得できるのですが。
意外すぎる展開にみんな茫然ですが、イチ早く正気に戻ったのは我らがスグル様。
裁きの技に耐え抜き、親友テリーは死なずに済んだ。そしてジャスティスが勝ちを譲ったから、試合はもう終わり。
でも当のテリーはまだ戦う気だよ!?
マズイ!? 試合が続いたら、今度こそテリーは死んでしまう!?
ってなわけで、ハラボテ委員長に急いで試合終了を宣言するよう頼みます。
「さあ早く あいつが屁でもこいて 気が変わらんうちに ゴングを!」
…ヤだよ、「屁をこいて」気が変わるジャスティスマンなんて(-_-;)
(でも、オナラしたのをごまかす為に急にわめき出す人って、たま~にいますね(^^;))
こんな言い回しがとっさに出るあたり、普段から「へのつっぱり」って言ってるだけあります(^o^)
テリーの大ピンチから始まって意外な結末になる流れに頭が混乱しかけてましたが、この台詞を見て「ハッ」と頭が冷静になりました。
ゆで先生が「君たち、ちょっと落ち着けよ」って感じで、この台詞を入れたんでしょうかね?(^^;)
そんなわけで、試合終了のゴングが鳴り、正式にテリーマンの勝利が成立しました。
初めて正義超人の手にダンベルが渡ったわけですが、10個全部揃えると始祖達が消滅するというダンベル。
悪魔将軍は自分も含めて消滅を望んでいるわけですが、正義超人側がそれをさせない為にダンベルを渡さないという展開になりそうですね。
(ここからは11月29日に書いています)
続いて、11月16日配信分。
釈然としない勝利にテリーは納得するのか?
下等超人に負けを認めたジャスティスマンはどうなってしまうのか?
何より、読者である私達がこの展開に納得して受け入れることが出来るのか?
いろいろと気になったまま、1週間が過ぎました(^u^;)
冒頭いきなり、観客の「テリー!」コール!
どうやら観客はテリーが勝ったことを受け入れた模様。
ミートはまさか完璧超人が負けを認めるなんてと驚きつつも、猛攻を凌ぎきったテリーに感服。
その言葉に相槌を打つスグルの眼には涙が。テリーが勝ったことよりも、生きてリングを降りられることが嬉しいのでしょう。(読者も一緒だよ(T_T))
とはいえ、リング上のテリー本人は納得が出来ません。
単に勝ちを譲るだけでなく、始祖達にとって大事なダンベルまでを渡してきたわけですし。
「なぜ そいつを ミーなんかに!? 簡単に 手放すんだ!?」
その疑問に、ジャスティスは穏やかな表情で答えます。
「簡単に? フフフ そうではない」
「熟慮の末の 決断だ 数億年に わたる 熟慮のな」
そしてジャスティスは語ります。
自分たち完璧超人は常に完璧を目指し、この数億年ひたすら修行に励んで生きてきた。
そんな「永遠の磐石」を目指す完璧超人に対し、テリーたち下等超人は「刹那」に生きる存在だと。
「瞬間瞬間で まるで命の炎を 燃やすように パッと輝き そしてすぐに 燃え尽き 消えてしまう」
この時のジャスティスマンの脳裏に浮かんでいるのは、正義超人たちがボロボロになりながらも勝利を掴もうとしている姿。
この試合のテリーが見せたように、瞬間的にスゴイ戦闘力を引き出したりもしましたが自らの体に負った傷もハンパなく、ジャスティスマンの言ってる事が間違っていないと思わせます。
超人として活動できなくなる、或いは命を落とすことに繋がりかねないダメージを負っているわけですから。
しかし、ジャスティスは言います。
「しかし今日 そんな下等超人である お前の中に唯一 永遠を 感じさせる ものを 見つけた」
「それが…」
「お前の 〝闘う魂〟だ」
テリーがこの試合で見せた行動は、超人レスラー生命を大きく縮めるもので、ジャスティスが蔑む刹那的な愚行そのもの。
「だが そこに至る お前の姿勢が…」
「この宇宙に漂う 多くの〝感情〟と シンクロし 〝憧憬〟を 集めていることに 私は気づいた」
「そして悟ったのだ もし私がお前を この試合で殺したとしても」
「お前の〝闘う魂〟まで 消すことは できない」
「それは近しい未来 必ず第2第3のテリーマンとなって 私の前に 姿を表し 牙を剥く」
そうやって、テリーの〝闘う魂〟=テキサスブロンコが受け継がれていくのなら…
「それも〝永遠〟のひとつの形と なりうるのかもしれない」
これがジャスティスマンの出した結論でした。
途中、ジェロニモとピークの姿が出てきたりしました。
ピークをジェロと同部屋に入院させてたのは、テリーの魂を受け継ぐであろう若き超人として描くためだったとは!!
あと、自分の辿り着いた結論を述べた後、将軍の方を見てうなづくジャスティスに万感の思いを感じさせられます。
先週は唐突というか、ジャスティスが勝ちを譲るとしてももうちょい何か技を出してダメージを出してほしかったな~と思ったのですが、この回を読んで考えが変わりました。
ジャスティスマンには精神力で勝たないと意味がないから、技が通じたかどうかはあまり意味がないのです。
テリー自体は新技も披露したし、カーフ・ブランディングへの鮮やかな連携も見せました。ただ、相手がジャスティスマンだから通じなかった。技や戦法に欠陥があったわけでなし、当のジャスティスマンも新技にブッ飛ばされたり、テリーの的確な位置取りに舌を巻くくらいでしたし、テリーが充分強いことは分かります。
アシュラマンが見せたブラッドユニット阿修羅バスターのようなハデさはありませんでしたが、仮にそのクラスの新技を繰り出してたとしたら、勝っても負けたもアシュラと印象が被ってたかも知れないし、これでよかったと思います。
あと、最後までジャスティスマンが弱体化しなかったのもよかったです。
スグルや将軍なら勝利できるかも知れませんが、その2人は武道とネメとの対戦要員。それ以外の超人で勝てそうなメンツは見当たらない。(しいていうならバッファローマンくらい?)
まともに戦っても勝てない相手だから、下等超人の魂を見せつけて精神で勝つという展開になり、その展開で一番ふさわしい対戦相手(テリー)と激突。
結果、強さを充分見せながらも、気高き精神を見せつつ敗北という結末に。
旧作で語られた「裁きの神」のイメージともマッチしてますし、いいキャラでした。
最強の悪魔騎士アシュラマンの対戦相手として伝説の「裁きの神」を出したのでしょうが、ジャスティスマンという超人のキャラづけは、今回の試合の結末に繋がっていくように設定されたのでしょうね。
テリーがライバルのアシュラの敵討ちで闘うという理由づけにも燃えましたし、派手な技やド迫力パワーではなく根性で闘うテリーだからこそ勝てたというのも納得で、終わってみたら読み応えのある一戦でした。
テリーたちには自分のダンベルを託す価値があるという考えに至ったジャスティス。「下等超人も見上げたもの」と言いながら背を向けるのですが、やはり穏やかな表情。感情が弱点になると否定してきた彼が、テリーマンという超人を見て考えを改めたことがよく分かります。
ガンマンがバッファローマンという下等超人の中に現れた強者と出会うことを待っていたように、ジャスティスマンはテリーマンのような精神を持つ下等超人との出会いを待っていたのかも知れませんね。テリーファンとしては、そんな光栄なポジションにテリーが就けたことが嬉しく思います(^^)/
ジャスティスマンの考えをようやく受け入れることが出来たようで、テリーはダンベルを握ります。
そして、自分で壊した義足を見ながら 爺やのことを思い浮かべます。
(でも…これで よかったんだよな?)
と、ここまで感動的な話が続くのですが―
ピキィ ピキィ ピキィ ピキィ
ピキィ ピキィ ピキィ ピキィ
ピキィ ピキィ
ガ シ ャ ア ン
試合を見ていたストロング・ザ・武道がブチ切れました!!!?(↑の音は、武道の席の周囲のガラスにヒビが入って砕け散る音)
無言で立ち上がっただけですが、とにかく怖い!!?
そして、睨みを利かして見つめる武道を、ジャスティスはジッと見つめています。
もう覚悟は出来てるようで、心配するテリーを無言で制します。
そして、ジャスティスマンの背徳行為に怒ったのは武道だけでありません!!
「とうとう この日が来ましたか~~~~~っ!」
4Fでブロッケンと戦っていた(一方的にいたぶっていた)サイコマン。
もともとサイコマンは、いずれ彼が裏切るだろうと思ってました。
アシュラ戦の後に煽るような言い方もしてましたしね。
でもサイコマンが怒っているのは、裏切り行為ではなくそのタイミング。
「裏切るタイミングなど これまで何億年の間に 山ほどあったでしょう!」
「それなのに よりによって なぜ今日 この日なんですか?」
そりゃテリーという超人の魂に触れたのが今日だからだろ、と言いたいところですが、サイコマンからすれば、遂に来た下等超人たちをこらしめる「神聖な時」を汚されたと感じたのでしょうね。
「昔から常々 思っていたことですが 改めて 心をこめて 言わせていただきましょう」
「あなたは 天才です!」
「本当に… この私の邪魔をする ことにかけては ねぇーーーっ!」
そしてその怒りをぶつける対象は、さっきから首を締めていたブロッケン。
サイコマンはバッファローマンが驚くほどの握力をしているわけで、首だけホールドされてても脱出できません。
ブロッケンは体勢を上下反対にされ、そのままパイルドライバーで脳天をリングに叩きつけられました!!
怒、怒、怒!!
というすごいアオリ文句でこの回終了。
ジャスティスは今後どうするか? 中立の立場になって、「裁きの神」としてレフェリーをするのかな?
でも、武道やサイコ、或いはネメシスに処刑されるかも?
と、考えもするのですが、
その前にブロッケンが心配です。
死ぬな!? ブロッケン!!
ところで、『Ⅱ世』でテリーマンがヘラクレス・ファクトリーの教官にならなかったのは、牧場の経営が忙しいというのもあるでしょうが、義足が壊れてリングに立てなくなったのかも知れませんね。
ついこの前、ウルフマンの引退試合も描かれたし、どうもそう思ってしまいます。
そのウルフはHFの教官になって、生徒たちと卒業試合をするぐらいは出来てました。
一方のテリーは息子キッドがHFに入学する前の時期にいろいろと鍛えてましたが、実践形式でなかったのでスパーリングももう出来ないのかも?(デモンストレーション的な試合には出てましたけど)
でも2人共、『Ⅱ世』第1話の悪行超人の来襲の際、立ち向かっていってるんですよね。
モブの悪行超人達に敗れた姿はショックでしたが、ボロボロの体(+もう現役ではない世代)なのに立ち向かっていったので、やはり仕方ないよな、と今回あらためて思いました。
と、ここまで書いて思い出したのですが、
『マッスル・リターンズ』(第37巻に収録の読み切り作品)って、今シリーズより後(『Ⅱ世』よりは前)の話だよな…!?
あの話で、テリーマンはトーナメントに出て、決勝まで行ってるじゃん!!
うむ。
義足は何とか直ったが、今回の一戦をはじめとする度重なるダメージが蓄積して、『リターンズ』終了後にリングに上がれない体になった、と考えれば何とか(^^;)
そういえば、『マッスル・リターンズ』ではルーキー超人BUKIボーイがアイドル超人3人(ウォーズ、バッファ、テリー)に圧勝してるのですが、そのヤラレたメンツは今シリーズで無量大数軍や始祖に勝てるほど強くなっているんですよね。でも、『リターンズ』を読んでも、BUKIボーイが今シリーズのテリー達を倒せるほど強くは見えない(というか、完璧超人に勝った連中が『マッスル・リターンズ』時には弱体しているようにしか見えない)という。
まあ描かれた順番が『リターンズ』→『Ⅱ世』→今シリーズなので、後付けの今シリーズが他の2作品とやや矛盾をはらんでしまうのは仕方ない面もありますが。
『Ⅱ世』で更に弱体化していることも踏まえて、今シリーズで強さが最高潮に達したアイドル超人達も、ケガやら後遺症で『リターンズ』には粋のいいルーキーに仕留められてしまう程度になってしまい、『Ⅱ世』時には全盛期が過ぎてしまったと考えれば、一応納得ができるかと?(^^;)
長くなりましたが、今回はここまでとします。
最近感想が長い、しかもあらすじが大部分になってきてますので、次はもっと簡潔にしようかと思っています(^^;)
アシュラマンの竜巻地獄をリスペクトした、テリーマンの新技・テキサスツイスター!
とっさにこんな技を思い付けたのも、アシュラの仇討ちに為に来たという信念が頭にあったのが大きいのでしょう。
テリーがこんな技を出すとは予想外だったようで、流石のジャスティスマンも吹っ飛ばされます。
何をやっても効かない反則的キャラではなく、こういう効く時はちゃんと効く方が読んでて面白いです(^^)
続けざまにもう1発ツイスターを放つテリーですが、そこはそれ。さすがはジャスティスマン。
同じ手を喰らう程、甘くはありません。ツイスターを手刀で切り裂きます。
まあ本家のアシュラの竜巻地獄も、二度目は通じませんでしたからね。(あっちは威力が落ちてたというのもありますが)
しかし、技を破られるのはテリーも承知済みでした。
「この瞬間を 待っていたぜ」
この難敵に奇策は二度も通じないと考え、ハナから目くらましにして、その後の技に繋げるつもりだったのです。
この行動に、ジャスティスマンも驚きの声をあげます。
何より驚いていたのは、
「その短い間に 私の避ける位置まで 計算して…!?」
フェイント自体はあり得ると思ってたのかも知れませんが、的確な位置取りまでされるとは思ってなかった模様。
しかし、テリーは言います。
計算なんかしておらず、全部「カン」だと。
とっさの思い付きの技からの連携を組み立てる一方で、細かいトコは勘で行動。
知性派っぽい印象がある一方で、熱血漢な面もあるテリーらしいです。
テリー曰く「見事大当たり!」な状況になりましたが、コレもテリーが勢いで流れを引き寄せたと言っていいでしょう。
そして、放たれる一撃は
「食らいやがれーーっ! テリーマン渾身の」
「カーフ・ブランディング(仔牛の焼印押し)ーーーーッ!!」
テリーのキメ技がここに炸裂!!
しかし…
「お前は さっきの私の試合を 見ていたのだろう?」
「一体…何を 見ていたのだ」
そう。これほどの技をもってしても、硬度10を誇るジャスティスマンの頭部を砕くことは出来ませんでした。
テリーのライバルのアシュラマンのブラッドユニット阿修羅バスターが通じなかったのと同じく。
「感情 執念 気合 お前たちが見せる 奇跡的な力には 私も時々驚かされる」
「だが…そんなものを 込めた程度で 私の頭が 砕けると思ったのなら…」
「思い上がりも 甚だしい」
〝下等超人〟達の感情が見せる力を認めつつも、自らの完璧さの前では無力だと指摘するジャスティスマン。
絶望的な状況でもいまだ輝くテリーの両肩の星を「忌々しい」と言い放ち、もう一度奇跡を起こしてみせろと、ジャッジメント・アヴァランチャー!!
今度こそテリーの両腕を砕きます。
ジャスティスマンが徹する、いつなんどきもどんな状況にも対応できる磐石の構え。
それを前にしては〝奇跡〟などという、所詮は不確かなものは通じない―?
「やはり ゴールドマンの 求めたものは… 幻想にすぎな――」
その先を言わせないように、ジャスティスに頭突きを浴びせるテリー。
(しかしアシュラ戦でもそうでしたが、目の前の相手よりゴールドマンのことばかり気にしてますね、ジャスティスさん(^^;))
「お前らは 自分たちの 正しさが 100%で あることしか 認めようとしない!」
「だが完璧ってのは そういうことなのか?」
「人ってのはなあ… 自分の間違いを 認めて どこまでも 完璧を目指して いくもんじゃ ねぇのかよ!」
強大な敵を前にして、それでも屈することなく自らの信念を叫ぶテリー!
かつてのヘル・ミッショネルズ戦でもそうでしたが、こういう時のテリーはとにかくカッコいい!!
強者の理屈は、強さを証明できてるから筋が通ってるように見える。
しかし、それがすべてではない。
間違いをおかす時は誰にでもある。
そして、強者でない者たちにも、自分たちの考えがある。
もし完璧というものがあるとすれば、それは不変的なことではなく、いろんなものと触れ合って、その度に形を変えていく。
物事の考え方の理想であるとともに、他者と分かりあって友となっていく正義超人のイデオロギーそのものですね。
そんな感じで必死に訴えるテリーでしたが、ジャスティスは一言、
「それは この私に… まず勝ってから 言うべきことだな」
ジャスティスマンの考え方なら、そうなるのでしょうね。
そしてジャスティスは、最後の裁きの技を仕掛けます!?
「逃げろ テリーーーッ!」
スグルの絶叫が響く中、 完璧・陸式の奥義が発動!!
「ジャッジメント・ペナルティーーッ!!」
ここまでが11月2日の配信分。
テリーの猛攻や訴えが見応え充分でしたが、敵があまりに強すぎる(>_<)!?
コレ、どうやって脱出するんだよ!?
あ! 空中に舞ってる技だし、アシュラ戦で見せた玉砕ドロップが出るのかな?
などと思ってました(^^;)>
(ここからは11月27日に書いています)
続いて、11月9日配信分。
ジャッジメント・ペナルティは、正に完璧な技。
ホールドされている箇所はガッチリ固められていますし、そうでない箇所もあるものの、そこは事前に打ち砕かれています。
ジャスティスマンの技の組み立て方は、他の裁きの技で腕や脚を砕いて抵抗力を奪った後、最後にジャッジメント・ペナルティで頭部を砕くというもの。
完璧超人らしい、一部のスキもない流れです。
…もっとも、他の技を抜きにしていきなりジャッジメント・ペナルティを仕掛けたとしても、脱出するのは並大抵のことではありませんし、そのダメージで殆んどの超人はマットに沈むでしょうけどね(^^;)
(将軍の「地獄の九所封じ」→「地獄の断頭台」と似た感じですね。最終技の威力がスゴ過ぎる…)
そんな技に捉えられ、もはや脱出不可能かと思われたテリー。
しかし、テリーはそれでも諦めません。
両肩の星がまたも光りだしたかと思うと、砕かれた左腕を動かせるようになりました。
そしてテリーの取った行動は、ジャスティスへの抵抗ではなく、自らの左脚を殴打すること。
これはまさか…!?
一方、技を仕掛けているジャスティスマンは、そのテリーの行動を見て不可解そうな表情を浮かべていました。
そうこうしてる間にも、2人の超人は落下していき、そして―!?
「有罪(ギルティ)ーーッ!!」
キャンバスに頭部を叩きつけられ、最後の抵抗行動の結果義足もはずれ、見るも無残な姿となったテリーマン。
正義超人・テリーマン、ここに敗北――
…と誰もが思い、対戦相手のジャスティスマンもリングを去ろうとした、その時!?
チッ チッ チッ
「ヘイ ボーイ!」
「せ… 正義の魂を」
「からかっちゃ いけないぜ!」
テリーマンは、生きていたッ!!!!
そしてこのセリフは、テリーマンが初登場した回を思わせる台詞です!!
「ハッハハハ ボーイ おとなを からかっちゃ いけないよ!」
あの頃のテリーは平和を守るが金も取るというビジネスライクな超人で、「パパを助けて」となけなしのお小遣いを出してきた少年を足蹴にするヤなヤツでした。
(誤解してる人も多いですが、直後にスグルに殴られて考えを改め、以後一切こんな考えはしてません。改心するところまで含めて初登場回で描かれています。よくあるパターンの、さんざん悪事を働いてきたのに、読者人気が高かったから味方側になったキャラなんかとは根本的に違い、イヤなヤツだった場面は殆んどありません)
そんなテリーの迷台詞でしたが、似た感じのセリフなのに今回のはまるで印象が違います。前回テリーが言ってたように、間違ったことに気づいたならそれを直していけばいい。まさにその言葉どおり、テリーは自分の考えを改め、正義超人として戦うようになっているからです。
だからこそ、自分よりもはるかに強く、悠久の時を生きてきた敵をあえて〝ボーイ〟呼ばわりすることで、尽きることない闘争心をアピールしたのでしょう。
自分のファイティングスピリットが死なない限り、この闘いは続くと言うテリー。
見かねて、「もういい あとは 私に任せろ!」と叫ぶスグル。
いや、待て。
その前にサンちゃんの出番だぜ?(^_^;)
しかしテリーはスグルに代わってもらうつもりもなく(むろんサンちゃんにも)、闘いの続きをするようジャスティスマンに促します。
そんなテリーに向けて、ジャスティスマンは言います。
「〝ダブル・ジョパディ〟 という言葉がある」
〝ダブル・ジョパディ〟とは?
「二重処罰の禁止」
「何人も 同一の罪について 重ねて処罰を 受けることが あってはならない」
とのことです。
で、ジャスティスマンは裁きの技を繰り出したわけですが、その結果、テリーは何とか耐え抜きました。
ジャスティスマンとしては、もう一度処罰をする気はないらしく、
「つまり お前はもう 無罪放免」
「!?」
テリーの方はわけが分からないって感じなのですが、ともかくジャスティスマンはテリーの何としても生き延びようとした行動を評価した模様。
そして、今なお戦いを続けようとするテリーに
〝光のダンベル〟を渡しました!?
始祖が、自分の所有するダンベルを対戦相手の手に渡す。
その意味は―!?
「この試合 お前の 勝ちだ」
!!!!?
なんとジャスティスマンは、テリーに勝ちを譲りました!!!?
つまりは、試合放棄!!
この結果に劇中の人々も驚いていましたが、読者である我々も同じです!!
だってテリーは、ジャスティスに決定的なダメージを与えてないじゃん!
いや、ジャスティスの方からすれば、自身が繰り出した裁きの技で仕留められなかったということで納得はしてるんでしょうけど。
相手を倒して決着が着く通常の試合とは違ってきてはいましたが、テリーが何とか勝利条件を満たしたというより、ジャスティスが自分の勝利条件を満たせなくなったから勝ちを譲ったって印象の方が強いなぁ…
何というか、実力が上の敵を相手にして、勝ちを譲ってもらうとか、「勝ったけど相手の方が強かったよね」ってパターンはバトル漫画ではよくあります。同じジャンプ漫画の『聖闘士星矢』だと、「十二宮編」なんかで顕著でした。
未熟な主役側が「目的を達成した」というかたちで勝利を掴む一方、格上の敵側は「実力では上だった」という締め方なので、双方の株が落ちない、読んでて気分がいいパターンです。
ただ、『キン肉マン』みたいな明確な試合形式の闘いだと、どうもモヤモヤしてしまいますね。せめてカーフ・ブランディングでジャスティスの頭部にダメージを与えることが出来ていたら、まだスンナリ納得できるのですが。
意外すぎる展開にみんな茫然ですが、イチ早く正気に戻ったのは我らがスグル様。
裁きの技に耐え抜き、親友テリーは死なずに済んだ。そしてジャスティスが勝ちを譲ったから、試合はもう終わり。
でも当のテリーはまだ戦う気だよ!?
マズイ!? 試合が続いたら、今度こそテリーは死んでしまう!?
ってなわけで、ハラボテ委員長に急いで試合終了を宣言するよう頼みます。
「さあ早く あいつが屁でもこいて 気が変わらんうちに ゴングを!」
…ヤだよ、「屁をこいて」気が変わるジャスティスマンなんて(-_-;)
(でも、オナラしたのをごまかす為に急にわめき出す人って、たま~にいますね(^^;))
こんな言い回しがとっさに出るあたり、普段から「へのつっぱり」って言ってるだけあります(^o^)
テリーの大ピンチから始まって意外な結末になる流れに頭が混乱しかけてましたが、この台詞を見て「ハッ」と頭が冷静になりました。
ゆで先生が「君たち、ちょっと落ち着けよ」って感じで、この台詞を入れたんでしょうかね?(^^;)
そんなわけで、試合終了のゴングが鳴り、正式にテリーマンの勝利が成立しました。
初めて正義超人の手にダンベルが渡ったわけですが、10個全部揃えると始祖達が消滅するというダンベル。
悪魔将軍は自分も含めて消滅を望んでいるわけですが、正義超人側がそれをさせない為にダンベルを渡さないという展開になりそうですね。
(ここからは11月29日に書いています)
続いて、11月16日配信分。
釈然としない勝利にテリーは納得するのか?
下等超人に負けを認めたジャスティスマンはどうなってしまうのか?
何より、読者である私達がこの展開に納得して受け入れることが出来るのか?
いろいろと気になったまま、1週間が過ぎました(^u^;)
冒頭いきなり、観客の「テリー!」コール!
どうやら観客はテリーが勝ったことを受け入れた模様。
ミートはまさか完璧超人が負けを認めるなんてと驚きつつも、猛攻を凌ぎきったテリーに感服。
その言葉に相槌を打つスグルの眼には涙が。テリーが勝ったことよりも、生きてリングを降りられることが嬉しいのでしょう。(読者も一緒だよ(T_T))
とはいえ、リング上のテリー本人は納得が出来ません。
単に勝ちを譲るだけでなく、始祖達にとって大事なダンベルまでを渡してきたわけですし。
「なぜ そいつを ミーなんかに!? 簡単に 手放すんだ!?」
その疑問に、ジャスティスは穏やかな表情で答えます。
「簡単に? フフフ そうではない」
「熟慮の末の 決断だ 数億年に わたる 熟慮のな」
そしてジャスティスは語ります。
自分たち完璧超人は常に完璧を目指し、この数億年ひたすら修行に励んで生きてきた。
そんな「永遠の磐石」を目指す完璧超人に対し、テリーたち下等超人は「刹那」に生きる存在だと。
「瞬間瞬間で まるで命の炎を 燃やすように パッと輝き そしてすぐに 燃え尽き 消えてしまう」
この時のジャスティスマンの脳裏に浮かんでいるのは、正義超人たちがボロボロになりながらも勝利を掴もうとしている姿。
この試合のテリーが見せたように、瞬間的にスゴイ戦闘力を引き出したりもしましたが自らの体に負った傷もハンパなく、ジャスティスマンの言ってる事が間違っていないと思わせます。
超人として活動できなくなる、或いは命を落とすことに繋がりかねないダメージを負っているわけですから。
しかし、ジャスティスは言います。
「しかし今日 そんな下等超人である お前の中に唯一 永遠を 感じさせる ものを 見つけた」
「それが…」
「お前の 〝闘う魂〟だ」
テリーがこの試合で見せた行動は、超人レスラー生命を大きく縮めるもので、ジャスティスが蔑む刹那的な愚行そのもの。
「だが そこに至る お前の姿勢が…」
「この宇宙に漂う 多くの〝感情〟と シンクロし 〝憧憬〟を 集めていることに 私は気づいた」
「そして悟ったのだ もし私がお前を この試合で殺したとしても」
「お前の〝闘う魂〟まで 消すことは できない」
「それは近しい未来 必ず第2第3のテリーマンとなって 私の前に 姿を表し 牙を剥く」
そうやって、テリーの〝闘う魂〟=テキサスブロンコが受け継がれていくのなら…
「それも〝永遠〟のひとつの形と なりうるのかもしれない」
これがジャスティスマンの出した結論でした。
途中、ジェロニモとピークの姿が出てきたりしました。
ピークをジェロと同部屋に入院させてたのは、テリーの魂を受け継ぐであろう若き超人として描くためだったとは!!
あと、自分の辿り着いた結論を述べた後、将軍の方を見てうなづくジャスティスに万感の思いを感じさせられます。
先週は唐突というか、ジャスティスが勝ちを譲るとしてももうちょい何か技を出してダメージを出してほしかったな~と思ったのですが、この回を読んで考えが変わりました。
ジャスティスマンには精神力で勝たないと意味がないから、技が通じたかどうかはあまり意味がないのです。
テリー自体は新技も披露したし、カーフ・ブランディングへの鮮やかな連携も見せました。ただ、相手がジャスティスマンだから通じなかった。技や戦法に欠陥があったわけでなし、当のジャスティスマンも新技にブッ飛ばされたり、テリーの的確な位置取りに舌を巻くくらいでしたし、テリーが充分強いことは分かります。
アシュラマンが見せたブラッドユニット阿修羅バスターのようなハデさはありませんでしたが、仮にそのクラスの新技を繰り出してたとしたら、勝っても負けたもアシュラと印象が被ってたかも知れないし、これでよかったと思います。
あと、最後までジャスティスマンが弱体化しなかったのもよかったです。
スグルや将軍なら勝利できるかも知れませんが、その2人は武道とネメとの対戦要員。それ以外の超人で勝てそうなメンツは見当たらない。(しいていうならバッファローマンくらい?)
まともに戦っても勝てない相手だから、下等超人の魂を見せつけて精神で勝つという展開になり、その展開で一番ふさわしい対戦相手(テリー)と激突。
結果、強さを充分見せながらも、気高き精神を見せつつ敗北という結末に。
旧作で語られた「裁きの神」のイメージともマッチしてますし、いいキャラでした。
最強の悪魔騎士アシュラマンの対戦相手として伝説の「裁きの神」を出したのでしょうが、ジャスティスマンという超人のキャラづけは、今回の試合の結末に繋がっていくように設定されたのでしょうね。
テリーがライバルのアシュラの敵討ちで闘うという理由づけにも燃えましたし、派手な技やド迫力パワーではなく根性で闘うテリーだからこそ勝てたというのも納得で、終わってみたら読み応えのある一戦でした。
テリーたちには自分のダンベルを託す価値があるという考えに至ったジャスティス。「下等超人も見上げたもの」と言いながら背を向けるのですが、やはり穏やかな表情。感情が弱点になると否定してきた彼が、テリーマンという超人を見て考えを改めたことがよく分かります。
ガンマンがバッファローマンという下等超人の中に現れた強者と出会うことを待っていたように、ジャスティスマンはテリーマンのような精神を持つ下等超人との出会いを待っていたのかも知れませんね。テリーファンとしては、そんな光栄なポジションにテリーが就けたことが嬉しく思います(^^)/
ジャスティスマンの考えをようやく受け入れることが出来たようで、テリーはダンベルを握ります。
そして、自分で壊した義足を見ながら 爺やのことを思い浮かべます。
(でも…これで よかったんだよな?)
と、ここまで感動的な話が続くのですが―
ピキィ ピキィ ピキィ ピキィ
ピキィ ピキィ ピキィ ピキィ
ピキィ ピキィ
ガ シ ャ ア ン
試合を見ていたストロング・ザ・武道がブチ切れました!!!?(↑の音は、武道の席の周囲のガラスにヒビが入って砕け散る音)
無言で立ち上がっただけですが、とにかく怖い!!?
そして、睨みを利かして見つめる武道を、ジャスティスはジッと見つめています。
もう覚悟は出来てるようで、心配するテリーを無言で制します。
そして、ジャスティスマンの背徳行為に怒ったのは武道だけでありません!!
「とうとう この日が来ましたか~~~~~っ!」
4Fでブロッケンと戦っていた(一方的にいたぶっていた)サイコマン。
もともとサイコマンは、いずれ彼が裏切るだろうと思ってました。
アシュラ戦の後に煽るような言い方もしてましたしね。
でもサイコマンが怒っているのは、裏切り行為ではなくそのタイミング。
「裏切るタイミングなど これまで何億年の間に 山ほどあったでしょう!」
「それなのに よりによって なぜ今日 この日なんですか?」
そりゃテリーという超人の魂に触れたのが今日だからだろ、と言いたいところですが、サイコマンからすれば、遂に来た下等超人たちをこらしめる「神聖な時」を汚されたと感じたのでしょうね。
「昔から常々 思っていたことですが 改めて 心をこめて 言わせていただきましょう」
「あなたは 天才です!」
「本当に… この私の邪魔をする ことにかけては ねぇーーーっ!」
そしてその怒りをぶつける対象は、さっきから首を締めていたブロッケン。
サイコマンはバッファローマンが驚くほどの握力をしているわけで、首だけホールドされてても脱出できません。
ブロッケンは体勢を上下反対にされ、そのままパイルドライバーで脳天をリングに叩きつけられました!!
怒、怒、怒!!
というすごいアオリ文句でこの回終了。
ジャスティスは今後どうするか? 中立の立場になって、「裁きの神」としてレフェリーをするのかな?
でも、武道やサイコ、或いはネメシスに処刑されるかも?
と、考えもするのですが、
その前にブロッケンが心配です。
死ぬな!? ブロッケン!!
ところで、『Ⅱ世』でテリーマンがヘラクレス・ファクトリーの教官にならなかったのは、牧場の経営が忙しいというのもあるでしょうが、義足が壊れてリングに立てなくなったのかも知れませんね。
ついこの前、ウルフマンの引退試合も描かれたし、どうもそう思ってしまいます。
そのウルフはHFの教官になって、生徒たちと卒業試合をするぐらいは出来てました。
一方のテリーは息子キッドがHFに入学する前の時期にいろいろと鍛えてましたが、実践形式でなかったのでスパーリングももう出来ないのかも?(デモンストレーション的な試合には出てましたけど)
でも2人共、『Ⅱ世』第1話の悪行超人の来襲の際、立ち向かっていってるんですよね。
モブの悪行超人達に敗れた姿はショックでしたが、ボロボロの体(+もう現役ではない世代)なのに立ち向かっていったので、やはり仕方ないよな、と今回あらためて思いました。
と、ここまで書いて思い出したのですが、
『マッスル・リターンズ』(第37巻に収録の読み切り作品)って、今シリーズより後(『Ⅱ世』よりは前)の話だよな…!?
あの話で、テリーマンはトーナメントに出て、決勝まで行ってるじゃん!!
うむ。
義足は何とか直ったが、今回の一戦をはじめとする度重なるダメージが蓄積して、『リターンズ』終了後にリングに上がれない体になった、と考えれば何とか(^^;)
そういえば、『マッスル・リターンズ』ではルーキー超人BUKIボーイがアイドル超人3人(ウォーズ、バッファ、テリー)に圧勝してるのですが、そのヤラレたメンツは今シリーズで無量大数軍や始祖に勝てるほど強くなっているんですよね。でも、『リターンズ』を読んでも、BUKIボーイが今シリーズのテリー達を倒せるほど強くは見えない(というか、完璧超人に勝った連中が『マッスル・リターンズ』時には弱体しているようにしか見えない)という。
まあ描かれた順番が『リターンズ』→『Ⅱ世』→今シリーズなので、後付けの今シリーズが他の2作品とやや矛盾をはらんでしまうのは仕方ない面もありますが。
『Ⅱ世』で更に弱体化していることも踏まえて、今シリーズで強さが最高潮に達したアイドル超人達も、ケガやら後遺症で『リターンズ』には粋のいいルーキーに仕留められてしまう程度になってしまい、『Ⅱ世』時には全盛期が過ぎてしまったと考えれば、一応納得ができるかと?(^^;)
長くなりましたが、今回はここまでとします。
最近感想が長い、しかもあらすじが大部分になってきてますので、次はもっと簡潔にしようかと思っています(^^;)
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