「だって、あれ・・・アーサーなんだぜ・・・」
2010.07.18 (Sun) | Category : 模型(ガンプラ旧キット)
(本文は12月18日に書いています)
今回の画像は、『機動戦士ガンダムF91』に登場するRXR-44 ガンタンクR-44です。
映画公開当時に発売された1/100スケールの物です。
初代『ガンダム』に登場したガンタンクの名を持つMSとして、公開前から話題になっていました。
元祖のガンタンクが人型(一応)の上半身と戦車型の下半身組み合わされたMSだったのに対し、このガンタンクR-44は、戦車形態から人型形態に変形する可変MSです。
設定では、MSの小型化の流れの中で生まれた機体です。
『ZZ』や『逆シャア』の時代は、MSが高性能化するに従い、どんどん機体が複雑化・巨大化していきました。
しかし、複雑で大型の機体は整備や格納や運搬等、運用面で不便です。
また、その後の比較的平和な時代では、軍備縮小が叫ばれました。
こうして、先述のMSの小型化の流れになります。
しかし、従来の機体を単に小型化しただけでは、性能はそれほど向上しませんでした
そこで、MSを小型化するのではなく、ミドルMSを強化して戦闘用にするというアイデアが出ました。
そうして完成したのがガンタンクR-44だったのですが、やはりパワー不足でした。
元祖のガンタンクは火力と射程距離が長所だったのですが、R-44だと前者は期待できません。
完成当時からロースペックな機体が、それから10年も後の時代に、しかも最新鋭のC.V軍と戦うというのだから、相手になるわけがありません。
劇中では、出撃後すぐに中破しました。
この機体を所持していたロイ・ユング将軍や、シーブックの友人のアーサーが死亡しました。
何のいいところも無く、戦闘不能になったガンタンクR-44。
しかし、ここからがこの機体の真の見せ場です。
シーブック達がフロンティアIVから脱出するポートは行く為に、この機体で移動します。
戦車形態だと水平方向に長いので多くの人を機体の上に乗せることができ、しかも機体自体は小型なので昇り降りがしやすいです。
歩くよりは速いですし、ケガ人も運べます。
これは、劇中に出てくる他のどのMSでもマネできない運用法です。
富野監督の上手いところは、こんな名前以外話題にならなそうなメカを、こうやってちゃんと活躍させるところです。
また、シーブックが操縦することで、さりげなく「この新しい主人公は、MS操縦の素養がある」ということを見せています。
途中、連邦軍のバルド中尉に呼び止められます。
子供が乗っている(しかも内部ではなく外部の見える所に)のを敵が知れば攻撃できないだろうと、盾代わりにしようとするバルド。
あまりに身勝手な言い分に怒ったシーブックは、機体を人型形態に変形させて威嚇します。
「大人の都合で殺されてたまるか!」
序盤シーブックが言ったことの一つですが、このセリフがC.V軍襲撃からフロンティアIV脱出までの混乱でのシーブックの心情をよく表しています。
そんなわけで、弱いからスペック面では魅力に乏しい機体ですが、上記の見せ場と、単純な機構ながら変形させていて楽しいので、結構好きなMSだったりします(^^)
作っている時も、完成させた後いじっていても、なかなか楽しかったです(^o^)
付属のシールはあまり使わず、ガンダムマーカーで部分塗装して完成させました。
他の『F91』メカよりかなり小さいので「ROBOT魂」で出すのはキビシそうでしょうね(>_<)
出たら出たで買いますが(^_^;)
以上、ガンタンクR-44でした(^o^)v
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