マグネットパワーの秘密
2016.03.28 (Mon) | Category : ゆで(新作『キン肉マン』)
(本文は5月14日、22日に書いています)
すっかりと遅れてしまってますが、Web連載の『キン肉マン』の感想です。
シルバーマンとサイコマン。完璧始祖の闘いは徐々に激しさを増していく。
遂にサイコマンが解放したマグネット・パワーを見て、シルバーマンは苦言を呈する。
マグネット・パワーとは、彼らにとっていかなるものだというのか…?
すっかりと遅れてしまってますが、Web連載の『キン肉マン』の感想です。
シルバーマンとサイコマン。完璧始祖の闘いは徐々に激しさを増していく。
遂にサイコマンが解放したマグネット・パワーを見て、シルバーマンは苦言を呈する。
マグネット・パワーとは、彼らにとっていかなるものだというのか…?
まずは2月22日配信回から。
マグネット・パワーの力に惚れ惚れとしているサイコマン。
しかしシルバーマンは、その力を闘いに使うことは感心しないと言います。
そして、マグネット・パワーこそがサイコマン、更にザ・マン(武道)を変えてしまったと指摘します。
ここで回想シーン。
それは、10人の始祖たちがザ・マンの指導を受け、お互いを高め合っていた、あの理想郷が築かれていた時代―
サイコマンは会議の場で、卓に着いた同志たちに自らが発見した「力」をについて語ります。
その「力」こそがマグネット・パワー。
サイコマンはそれを「地球という惑星そのものが持つ超人パワー」と捉え、それを自分の超人パワーと融合させて得た新たな力を披露。デモンストレーションとばかりに巨漢のシングマンを浮かび上がらせたり、さっとパワー放出をやめて地面に落としたり。
「拾式 てめーーーっ いきなり なんてこと しやがんだーーーっ!」
他の始祖達は驚いてましたが、シングと仲がよいガンマンさんは大激怒。しかし当のシングマンが、油断していた自分が悪いと言って場を収め、サイコの使った未知なるパワーについて訊ねます。
「地球の生命力と 一体化することで 私たちは今の何倍にも 力を膨らませることが できるようになるのです ニャガニャガ!」
と、マグネット・パワーの特性の1つを嬉しそうに語るサイコマンでしたが…
「そんな手品みてぇな やり方で パワーを増強させて 何が楽しいってんだ?」
「今のように よそから借りてきたのも 同然の力を 闘いに組みこむ考えには 賛同しかねる」
アビスマンやペインマンは、自らの肉体を鍛えて得たものではないからと使うことに反対。
当然のようにガンマンさんも反対する側で
「シャバババ~~~ッ 聞かれるまでもなく私も同感だ~~っ 誰がきさまなどの考えに…」
しかし、最後まで言わせてもらえません。
「はい そこ うるさい」
「えー 次の方は」
サイコマン、鮮やかにスルー(^^;)
「きさま~~っ!」
怒れるガンマンをほっといて、サイコは一番の仲良しのシルバーマンにも意見を聞きます。
問われたシルバーマンは、まずマグネット・パワーを「世紀の大発見」と賞することから始めます。(ちなみにペインマンも、マグネット・パワーを研究すること自体には反対してません。闘いに使うのは反対してますが)
サイコ的には期待してた言葉が返って来たのでしょうが、シルバーは言葉を選ぶように意見を続けます。
「しかし この力… …封印すべきだと 僕は思う」
「少なくとも僕は手放しには この発見を喜べない」
シルバーまでもがマグネット・パワーの使用を反対。
「なぜ…なぜ そう思うのですか!?」
たまらず聞き返すサイコに、シルバーは言います。
「いいかい 超人パワーというのは 僕らの命そのものだ」
「その形自体を変えてしまいかねない この研究は」「もはや〝神〟の領域だよ」
だから超人である自分たちが踏み込むべきではない、と諭すシルバー。
「うまく運用しますから」というサイコに、それは「慢心」だと言い放ち、悪利用する者が現れないよう「理性ある僕たちが 永遠に監視し封印すべき ものだよ」と提案します。
シルバーマンにまでそう言われ、サイコマンは狼狽。
「そんな… これほどの可能性を 秘めた力を みすみす 無視しようだなんて もったいない」
誰か同調してくれる者はいないのかと、必死の訴え。
そんな彼に、賛同の声をあげる者が一名―
「私はいいと思う」
その声の主は、なんとザ・マン!?
喜ぶサイコを尻目に、茫然とする始祖達。
「待ってください ザ・マン! 正気ですか?」
「これは超人の存在意義そのものを 根本的に 揺るがしかねない…」
そう訴えるシルバーに、ザ・マンは事もなげに言います。
「構わぬ サイコマンの言う通り 私たちが扱うのだから 問題ない 何があっても 私たちなら 判断を誤ることはない」
「いや むしろ私たちこそ率先して研究していくべき力だ」
「私たちは完璧なのだから」
それほどまでに自分や弟子たちを高く評価しているのか? それとも、ただの傲慢なのか?
ともかくザ・マンは、サイコマンにマグネット・パワーの管理を任せます。
ここで回想は終わり。
「そう シルバーマン あなたと私の間に 溝ができたのも あの日が 最初だったのかも しれませんね」
マグネット・パワーを理解できた者。しなかった者。
今こうして2人が戦うことになったのも、すべては「あの日」から始まったのでしょう。
この回は回想ばかりで試合は殆んど進んでないものの、マグネット・パワーがどういう力か? それを始祖達がどう思っているのかがよく分かる内容。始祖達が総登場することもあって、読み応えがある回でした。
(ここからは5月26日、29日、6月1日に書いています)
続いて、2月29日配信回。
「ああ マグネット・パワー まさに あの日の会議こそが 僕たちのその後を 分けた溝だったんだ」
前回ラストのサイコマンの言葉を、シルバーマンも認めました。
この後のシルバーの説明で、いろいろなことが判明。
あとスグル達はここで初めて、禁断の石臼が超人パワー人工生成装置だったと初めて知ります。(ミートとバッファローはともかく、スグルとウォーズマンは石臼自体は見たことあるので知ってましたが)
我々読者としては、旧作「タッグ編」で出てきたマグネット・パワーと、「王位編」に出てきた謎の機械(禁断の石臼)に繋がりがあったことにビックリです(^^;)
シルバーと対称的に、マグネット・パワーの力に酔うサイコマン。
「すべては このマグネット・パワーの おかげですよ これさえあれば 私たちはやがて 神さえ超えることが できる」
そしてその道を阻むことは、たとえシルバーマンでも許されないとまで言ってのけます。
マグネット・パワーでシルバーを引き寄せ、巨握の掌で攻撃。シルバーの左腕に付けた円盾を毟り取り、コーナーポストに投げつけます。しかもこの行動は、単に防御力低下を狙っただけでは無かった!?
少し前にサイコは、シルバーに接触し続けることで彼の体を帯磁させました。その帯磁させた具合は半端なものではなく、なんとシルバーの円盾が磁石となってマグネット・パワーを放出する程でした!?
自らが先程まで身につけていた円盾に引き寄せられるシルバーマン。
そんな彼にラリアートを放ち、円盾ごとポストに衝突させるサイコマン。
「マグネティカ・ボンバーーッ!!」
ゲーーッ!? これは!?
ヘル・ミッショネルズ必殺のツープラトン、クロス・ボンバーの単独版!?
2人の超人が喧嘩ボンバーを前後から放つことで成り立つクロス・ボンバーを、まさか1人で成立させるとは…!?
「クロス・ボンバーを 彷彿させる? ニャガニャガ むしろこの技をヒントにしたのが 彼らの方ですよ!」
劇中の人達も我々読者もネプ達の技を先に見たわけですが、実際の本家本元はサイコマンのこの技のようです。まあネプチューンキングがサイコマンにマグネット・パワーを教わったわけですから、納得いくことではありますが。
そのキングも師のマグネティカ・ボンバーは身につけることが出来ず、コンビ技に変更することで習得したのでしょうね。
ともあれ、またクロス・ボンバー(喧嘩ボンバー)のバリエーションが増えましたね。キン肉バスター並に多いな…
マグネティカ・ボンバーの威力は凄まじく、シルバーの顔の下半分を覆っていたフェイスガードが解除さます。
「ニャガニャガ それが素顔で よかったですね 子孫たちのような マスクマンなら…」
「あなたの覆面は 今ごろ無残に 剥がされて」「醜態を晒して いるところ ですよーーっ!」
おや?
キン肉族の先祖であるシルバーマンですが、彼自身は覆面超人ではないそうです。
まあ兄のゴールドマンも旧作「黄金のマスク編」で「これが素顔だ」と言ってたので、納得がいきますが。
でも銀のマスク状態の時は、他の超人が被ることが出来たよな…?
アレはシルバーマンの生首の内側が空洞だったから
…とかにすると怖いので、
ゴールドマンとの決闘で互いの首を刎ね合った後、超人パワーでマスク化した、とか、
シルバーマンの精神が結晶化して、銀のマスクが誕生した、とか
とでも思っておこう。
まあ、真実はゆで先生しか知らないし。
ゆで先生も知らないし。
あと、キン肉族はいつから覆面を被るようになったのかも気になりますね。
マグネット・パワーを駆使した技の数々を放たれ、シルバーも虫の息。
サイコは仕上げと称して、マグネット・パワーを地面に向けて放ちます。
そして地面に浮かび上がる、巨大な鍵穴の形―
それを見て、スグルが叫びます。
「マグネット・パワーの 噴出孔 アポロン・ウィンドウだ」
マグネット・パワーのマスターであるサイコマンは、マグネット・パワーの地脈をすべて把握しており、それを刺激することでアポロン・ウィンドウを自在に出現させることが出来るのです。
(ただし、本人曰く「小さなアポロン・ウィンドウくらいなら」「たいていの場所には開けられる」なので、制限は一応あるようですが)
「そんな…かつて 私とテリーマンが 決死の思いで塞いだ あの鍵穴が… こうも たやすく 開けられて しまうなんて…」
目の前の光景を見て、嘆きの声をあげるスグル。
あの戦いで彼らは、マグネット・パワーを封じることでようやく勝てたのですからね。
それが、使い手側にこうも簡単に開放できる者がいると知れば、その絶望感は相当なものでしょう。
スグルの言葉を耳にしたサイコマンは、うんざりしたように言います。
「また ネプチューン・キングの話ですか やめてください あんな半端者と マスターの私を 同じ技術レベルで語るのは」
「彼も所詮は この力に魅せられ すり寄ってきただけの輩でした せっかく期待して 弟子にしてあげたというのに…」
「やはり この力は マスターである 優秀な私ひとりが すべての責任を持って 管理運用すべき だったのです」
キングに対してヒドい言いようですが、一方で彼に期待していたことも伺えます。バックに浮かぶ回想の絵は、熱心に指導してるっぽい場面ですし。
シルバーにも理解してもらえなかった自分の研究を、ようやく分かってくれる若者が現れたと思ったんだろうな。
それにしても、シルバー絡みのこともあってサイコマンにいろいろと可哀想な面もあることが分かったので、相対的にキングの株が下がりましたね。
旧作では最強の敵として現れたものの、最後の方で株が下がりまくりだったキング。
今シリーズの話が進めば進むほど、かつての威厳あるイメージは崩れていきます。
「実はマグネット・パワーを身につけたことで性格が歪んだ」とか後付け設定されない限り、この低評価は覆らないでしょうね。
この話のラストは、サイコマンがこれから〝完璧・拾式〟奥義を披露すると宣言したところで終わりました。
直前のブロッケン戦ではお預けになった奥義がいよいよ放たれます。
マグネット・パワーに翻弄され続けている上に、奥義まで喰らう。
シルバーマンに勝ちの目が見えません…
(ここからは6月4日に書いています)
そして、3月7日配信回。
サイコマンはアポロン・ウィンドウから膨大なマグネット・パワーを噴出させ、それをリングに浴びせます。これによりリングそのものが巨大なマグネット・パワーの海となり、もはやシルバーマンは立っていることさえできません。
逃げることも出来なくなったシルバーの体を強力なマグネットパワーで引き寄せ、ブリッジの反動で空中に吹っ飛ばし、自らも舞い上がって行くサイコマン。そして空中でマグネット・パワーを駆使して、見たこともない技でシルバーをホールドします。
「これが私の〝完璧・拾式奥義〟です!」
その技で固められている状況で、シルバーはサイコマンに指摘します。
「僕の知っているキミの奥義とは ひとつ決定的に 違っているところが …ある」
サイコマンもそれをあっさりと認め、かつてシルバーとのスパーリングで披露していた技にマグネット・パワーを付与させて改良したものだと明かします。曰く、「威力 安定性ともに大幅に増した」と。
「言っただろ そんな〝邪道〟に 頼るなと!」と非難するシルバーマンに対し、「邪道でもなんでも 技のレベルが数段 上がったことは これからあなたも 認めざるを 得ないでしょう」と答えるサイコマン。2人の考えはすれ違うばかり。
サイコとシルバーから放出される磁力と、マグネット・パワーの海と化したリングが呼応し合い、強大なエネルギーの道筋が浮かび上がります。先程言ってた「威力」「安定性」の増加も、このエネルギーの道筋を利用するからでしょう。
「拾式め…あの技は きさまの誇りだったろうに 始祖の魂すら 借り物の力に 売り渡したか」
「ザ・マンともども すっかりあの力に 憑りつかれおって…」
闘いを静観していた悪魔将軍(=ゴールドマン)は、サイコマンが起こすマグネット・パワーを使った一連の行動を見て、嘆くように言います。
「…拾式」
3階のリングにいるジャスティスマンも、静かに呟きます。
そんな2人の姿を感じ取っても尚、サイコマンはマグネット・パワーを使うのをやめようとはしません。
「ハッ おだまりなさい かつてまだ友好だった頃の あなたたちと語りあった 始祖としての誇り 美学 たとえ それに背くとしても」
「シルバーマン あなたにこの力の 意義を認めて もらえるのであれば」
「私は〝拾式〟の奥義だって その具材に捧げますよ! 私たちが 神になるために この世を真の理想郷と するために!」
もはや形振りなど構わない、意地が感じられます。
目を覚ますように呼び掛けるシルバーの言葉に、「これが夢なら 私は永遠に眠り続けましょう」と返すサイコ。
「サイコマン もういい キミは真面目すぎたんだ」
「ええ 私はいつでも 大真面目です! だからあなたも… 一緒に永遠(とわ)の 眠りの中へ!」
シルバーの必死の訴えは、最後までサイコの心に届くことはありませんでした。
そしてついに放たれる、完璧・拾式の最強技!!
「完璧・拾式奥義 輪廻転生落とし(グリム・リーインカーネーション)ーーーーーッ!!」
両手足をホールドされたまま、脳天をリングに叩きつけられるシルバーマン!?
目の前の光景に、誰もがシルバーの敗北を悟った―
それほど凄まじい技でした。
ところが・・・
「な…慣れないことを するものだから…」
「珍しく…ミスを 犯したね」
シルバーマンは生きていた!!?
彼の言いようだと、サイコマン側が何かミスをしていたことで技が本来の威力を発揮できなかった模様。そのミスとは一体?
そして、九死に一生を得たシルバーに、逆転する目が出たのか?
いろいろな謎で、次回が気になるラストでした。
今回の一連の話で、サイコマンは彼なりに一生懸命だったのが分かります。それが分かっているからこそ、シルバーマンは彼を必死に説得してるのですが、マグネット・パワーに対する考え方が根本的に違うので、2人はいつまでも平行線。
マグネット・パワーの素晴らしさを見せつけようとしてきたサイコマンが、最後の最後でミスを犯した。その事が、サイコマンのマグネット・パワー信奉の崩壊へと繋がっていくのでしょうか?
…ということを考えながら、配信時に読んでました(^o^)
マグネット・パワーの力に惚れ惚れとしているサイコマン。
しかしシルバーマンは、その力を闘いに使うことは感心しないと言います。
そして、マグネット・パワーこそがサイコマン、更にザ・マン(武道)を変えてしまったと指摘します。
ここで回想シーン。
それは、10人の始祖たちがザ・マンの指導を受け、お互いを高め合っていた、あの理想郷が築かれていた時代―
サイコマンは会議の場で、卓に着いた同志たちに自らが発見した「力」をについて語ります。
その「力」こそがマグネット・パワー。
サイコマンはそれを「地球という惑星そのものが持つ超人パワー」と捉え、それを自分の超人パワーと融合させて得た新たな力を披露。デモンストレーションとばかりに巨漢のシングマンを浮かび上がらせたり、さっとパワー放出をやめて地面に落としたり。
「拾式 てめーーーっ いきなり なんてこと しやがんだーーーっ!」
他の始祖達は驚いてましたが、シングと仲がよいガンマンさんは大激怒。しかし当のシングマンが、油断していた自分が悪いと言って場を収め、サイコの使った未知なるパワーについて訊ねます。
「地球の生命力と 一体化することで 私たちは今の何倍にも 力を膨らませることが できるようになるのです ニャガニャガ!」
と、マグネット・パワーの特性の1つを嬉しそうに語るサイコマンでしたが…
「そんな手品みてぇな やり方で パワーを増強させて 何が楽しいってんだ?」
「今のように よそから借りてきたのも 同然の力を 闘いに組みこむ考えには 賛同しかねる」
アビスマンやペインマンは、自らの肉体を鍛えて得たものではないからと使うことに反対。
当然のようにガンマンさんも反対する側で
「シャバババ~~~ッ 聞かれるまでもなく私も同感だ~~っ 誰がきさまなどの考えに…」
しかし、最後まで言わせてもらえません。
「はい そこ うるさい」
「えー 次の方は」
サイコマン、鮮やかにスルー(^^;)
「きさま~~っ!」
怒れるガンマンをほっといて、サイコは一番の仲良しのシルバーマンにも意見を聞きます。
問われたシルバーマンは、まずマグネット・パワーを「世紀の大発見」と賞することから始めます。(ちなみにペインマンも、マグネット・パワーを研究すること自体には反対してません。闘いに使うのは反対してますが)
サイコ的には期待してた言葉が返って来たのでしょうが、シルバーは言葉を選ぶように意見を続けます。
「しかし この力… …封印すべきだと 僕は思う」
「少なくとも僕は手放しには この発見を喜べない」
シルバーまでもがマグネット・パワーの使用を反対。
「なぜ…なぜ そう思うのですか!?」
たまらず聞き返すサイコに、シルバーは言います。
「いいかい 超人パワーというのは 僕らの命そのものだ」
「その形自体を変えてしまいかねない この研究は」「もはや〝神〟の領域だよ」
だから超人である自分たちが踏み込むべきではない、と諭すシルバー。
「うまく運用しますから」というサイコに、それは「慢心」だと言い放ち、悪利用する者が現れないよう「理性ある僕たちが 永遠に監視し封印すべき ものだよ」と提案します。
シルバーマンにまでそう言われ、サイコマンは狼狽。
「そんな… これほどの可能性を 秘めた力を みすみす 無視しようだなんて もったいない」
誰か同調してくれる者はいないのかと、必死の訴え。
そんな彼に、賛同の声をあげる者が一名―
「私はいいと思う」
その声の主は、なんとザ・マン!?
喜ぶサイコを尻目に、茫然とする始祖達。
「待ってください ザ・マン! 正気ですか?」
「これは超人の存在意義そのものを 根本的に 揺るがしかねない…」
そう訴えるシルバーに、ザ・マンは事もなげに言います。
「構わぬ サイコマンの言う通り 私たちが扱うのだから 問題ない 何があっても 私たちなら 判断を誤ることはない」
「いや むしろ私たちこそ率先して研究していくべき力だ」
「私たちは完璧なのだから」
それほどまでに自分や弟子たちを高く評価しているのか? それとも、ただの傲慢なのか?
ともかくザ・マンは、サイコマンにマグネット・パワーの管理を任せます。
ここで回想は終わり。
「そう シルバーマン あなたと私の間に 溝ができたのも あの日が 最初だったのかも しれませんね」
マグネット・パワーを理解できた者。しなかった者。
今こうして2人が戦うことになったのも、すべては「あの日」から始まったのでしょう。
この回は回想ばかりで試合は殆んど進んでないものの、マグネット・パワーがどういう力か? それを始祖達がどう思っているのかがよく分かる内容。始祖達が総登場することもあって、読み応えがある回でした。
(ここからは5月26日、29日、6月1日に書いています)
続いて、2月29日配信回。
「ああ マグネット・パワー まさに あの日の会議こそが 僕たちのその後を 分けた溝だったんだ」
前回ラストのサイコマンの言葉を、シルバーマンも認めました。
この後のシルバーの説明で、いろいろなことが判明。
- ちょっと前の話でサイコマンが行ってたスペインのサグラダ・ファミリア。そここそが、最初にマグネット・パワーを発見した場所だった。
- その地にあったのは、旧作にも出てきた巨大な鍵穴〝アポロン・ウィンドウ〟。
- サイコマンはその地の地下に研究室を作り、マグネット・パワーの研究を進めた末に完成させたのが、超人墓場にあった〝禁断の石臼(モルティエ・デ・ビレ)〟
あとスグル達はここで初めて、禁断の石臼が超人パワー人工生成装置だったと初めて知ります。(ミートとバッファローはともかく、スグルとウォーズマンは石臼自体は見たことあるので知ってましたが)
我々読者としては、旧作「タッグ編」で出てきたマグネット・パワーと、「王位編」に出てきた謎の機械(禁断の石臼)に繋がりがあったことにビックリです(^^;)
シルバーと対称的に、マグネット・パワーの力に酔うサイコマン。
「すべては このマグネット・パワーの おかげですよ これさえあれば 私たちはやがて 神さえ超えることが できる」
そしてその道を阻むことは、たとえシルバーマンでも許されないとまで言ってのけます。
マグネット・パワーでシルバーを引き寄せ、巨握の掌で攻撃。シルバーの左腕に付けた円盾を毟り取り、コーナーポストに投げつけます。しかもこの行動は、単に防御力低下を狙っただけでは無かった!?
少し前にサイコは、シルバーに接触し続けることで彼の体を帯磁させました。その帯磁させた具合は半端なものではなく、なんとシルバーの円盾が磁石となってマグネット・パワーを放出する程でした!?
自らが先程まで身につけていた円盾に引き寄せられるシルバーマン。
そんな彼にラリアートを放ち、円盾ごとポストに衝突させるサイコマン。
「マグネティカ・ボンバーーッ!!」
ゲーーッ!? これは!?
ヘル・ミッショネルズ必殺のツープラトン、クロス・ボンバーの単独版!?
2人の超人が喧嘩ボンバーを前後から放つことで成り立つクロス・ボンバーを、まさか1人で成立させるとは…!?
「クロス・ボンバーを 彷彿させる? ニャガニャガ むしろこの技をヒントにしたのが 彼らの方ですよ!」
劇中の人達も我々読者もネプ達の技を先に見たわけですが、実際の本家本元はサイコマンのこの技のようです。まあネプチューンキングがサイコマンにマグネット・パワーを教わったわけですから、納得いくことではありますが。
そのキングも師のマグネティカ・ボンバーは身につけることが出来ず、コンビ技に変更することで習得したのでしょうね。
ともあれ、またクロス・ボンバー(喧嘩ボンバー)のバリエーションが増えましたね。キン肉バスター並に多いな…
マグネティカ・ボンバーの威力は凄まじく、シルバーの顔の下半分を覆っていたフェイスガードが解除さます。
「ニャガニャガ それが素顔で よかったですね 子孫たちのような マスクマンなら…」
「あなたの覆面は 今ごろ無残に 剥がされて」「醜態を晒して いるところ ですよーーっ!」
おや?
キン肉族の先祖であるシルバーマンですが、彼自身は覆面超人ではないそうです。
まあ兄のゴールドマンも旧作「黄金のマスク編」で「これが素顔だ」と言ってたので、納得がいきますが。
でも銀のマスク状態の時は、他の超人が被ることが出来たよな…?
アレはシルバーマンの生首の内側が空洞だったから
…とかにすると怖いので、
ゴールドマンとの決闘で互いの首を刎ね合った後、超人パワーでマスク化した、とか、
シルバーマンの精神が結晶化して、銀のマスクが誕生した、とか
とでも思っておこう。
まあ、真実はゆで先生しか知らないし。
ゆで先生も知らないし。
あと、キン肉族はいつから覆面を被るようになったのかも気になりますね。
マグネット・パワーを駆使した技の数々を放たれ、シルバーも虫の息。
サイコは仕上げと称して、マグネット・パワーを地面に向けて放ちます。
そして地面に浮かび上がる、巨大な鍵穴の形―
それを見て、スグルが叫びます。
「マグネット・パワーの 噴出孔 アポロン・ウィンドウだ」
マグネット・パワーのマスターであるサイコマンは、マグネット・パワーの地脈をすべて把握しており、それを刺激することでアポロン・ウィンドウを自在に出現させることが出来るのです。
(ただし、本人曰く「小さなアポロン・ウィンドウくらいなら」「たいていの場所には開けられる」なので、制限は一応あるようですが)
「そんな…かつて 私とテリーマンが 決死の思いで塞いだ あの鍵穴が… こうも たやすく 開けられて しまうなんて…」
目の前の光景を見て、嘆きの声をあげるスグル。
あの戦いで彼らは、マグネット・パワーを封じることでようやく勝てたのですからね。
それが、使い手側にこうも簡単に開放できる者がいると知れば、その絶望感は相当なものでしょう。
スグルの言葉を耳にしたサイコマンは、うんざりしたように言います。
「また ネプチューン・キングの話ですか やめてください あんな半端者と マスターの私を 同じ技術レベルで語るのは」
「彼も所詮は この力に魅せられ すり寄ってきただけの輩でした せっかく期待して 弟子にしてあげたというのに…」
「やはり この力は マスターである 優秀な私ひとりが すべての責任を持って 管理運用すべき だったのです」
キングに対してヒドい言いようですが、一方で彼に期待していたことも伺えます。バックに浮かぶ回想の絵は、熱心に指導してるっぽい場面ですし。
シルバーにも理解してもらえなかった自分の研究を、ようやく分かってくれる若者が現れたと思ったんだろうな。
それにしても、シルバー絡みのこともあってサイコマンにいろいろと可哀想な面もあることが分かったので、相対的にキングの株が下がりましたね。
旧作では最強の敵として現れたものの、最後の方で株が下がりまくりだったキング。
今シリーズの話が進めば進むほど、かつての威厳あるイメージは崩れていきます。
「実はマグネット・パワーを身につけたことで性格が歪んだ」とか後付け設定されない限り、この低評価は覆らないでしょうね。
この話のラストは、サイコマンがこれから〝完璧・拾式〟奥義を披露すると宣言したところで終わりました。
直前のブロッケン戦ではお預けになった奥義がいよいよ放たれます。
マグネット・パワーに翻弄され続けている上に、奥義まで喰らう。
シルバーマンに勝ちの目が見えません…
(ここからは6月4日に書いています)
そして、3月7日配信回。
サイコマンはアポロン・ウィンドウから膨大なマグネット・パワーを噴出させ、それをリングに浴びせます。これによりリングそのものが巨大なマグネット・パワーの海となり、もはやシルバーマンは立っていることさえできません。
逃げることも出来なくなったシルバーの体を強力なマグネットパワーで引き寄せ、ブリッジの反動で空中に吹っ飛ばし、自らも舞い上がって行くサイコマン。そして空中でマグネット・パワーを駆使して、見たこともない技でシルバーをホールドします。
「これが私の〝完璧・拾式奥義〟です!」
その技で固められている状況で、シルバーはサイコマンに指摘します。
「僕の知っているキミの奥義とは ひとつ決定的に 違っているところが …ある」
サイコマンもそれをあっさりと認め、かつてシルバーとのスパーリングで披露していた技にマグネット・パワーを付与させて改良したものだと明かします。曰く、「威力 安定性ともに大幅に増した」と。
「言っただろ そんな〝邪道〟に 頼るなと!」と非難するシルバーマンに対し、「邪道でもなんでも 技のレベルが数段 上がったことは これからあなたも 認めざるを 得ないでしょう」と答えるサイコマン。2人の考えはすれ違うばかり。
サイコとシルバーから放出される磁力と、マグネット・パワーの海と化したリングが呼応し合い、強大なエネルギーの道筋が浮かび上がります。先程言ってた「威力」「安定性」の増加も、このエネルギーの道筋を利用するからでしょう。
「拾式め…あの技は きさまの誇りだったろうに 始祖の魂すら 借り物の力に 売り渡したか」
「ザ・マンともども すっかりあの力に 憑りつかれおって…」
闘いを静観していた悪魔将軍(=ゴールドマン)は、サイコマンが起こすマグネット・パワーを使った一連の行動を見て、嘆くように言います。
「…拾式」
3階のリングにいるジャスティスマンも、静かに呟きます。
そんな2人の姿を感じ取っても尚、サイコマンはマグネット・パワーを使うのをやめようとはしません。
「ハッ おだまりなさい かつてまだ友好だった頃の あなたたちと語りあった 始祖としての誇り 美学 たとえ それに背くとしても」
「シルバーマン あなたにこの力の 意義を認めて もらえるのであれば」
「私は〝拾式〟の奥義だって その具材に捧げますよ! 私たちが 神になるために この世を真の理想郷と するために!」
もはや形振りなど構わない、意地が感じられます。
目を覚ますように呼び掛けるシルバーの言葉に、「これが夢なら 私は永遠に眠り続けましょう」と返すサイコ。
「サイコマン もういい キミは真面目すぎたんだ」
「ええ 私はいつでも 大真面目です! だからあなたも… 一緒に永遠(とわ)の 眠りの中へ!」
シルバーの必死の訴えは、最後までサイコの心に届くことはありませんでした。
そしてついに放たれる、完璧・拾式の最強技!!
「完璧・拾式奥義 輪廻転生落とし(グリム・リーインカーネーション)ーーーーーッ!!」
両手足をホールドされたまま、脳天をリングに叩きつけられるシルバーマン!?
目の前の光景に、誰もがシルバーの敗北を悟った―
それほど凄まじい技でした。
ところが・・・
「な…慣れないことを するものだから…」
「珍しく…ミスを 犯したね」
シルバーマンは生きていた!!?
彼の言いようだと、サイコマン側が何かミスをしていたことで技が本来の威力を発揮できなかった模様。そのミスとは一体?
そして、九死に一生を得たシルバーに、逆転する目が出たのか?
いろいろな謎で、次回が気になるラストでした。
今回の一連の話で、サイコマンは彼なりに一生懸命だったのが分かります。それが分かっているからこそ、シルバーマンは彼を必死に説得してるのですが、マグネット・パワーに対する考え方が根本的に違うので、2人はいつまでも平行線。
マグネット・パワーの素晴らしさを見せつけようとしてきたサイコマンが、最後の最後でミスを犯した。その事が、サイコマンのマグネット・パワー信奉の崩壊へと繋がっていくのでしょうか?
…ということを考えながら、配信時に読んでました(^o^)
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